7/20
詩集『曲解』第四十七部
詩集『曲解』
第四十七部
○
小銭はいくらあったっけ、札を数えても増えないし、プリペイドカードは殻。
ーセミの殻を思い出しては、実験台にされた、あの映写機。
眠いね、眠りね、罵倒されても、俺は臨機応変に対応出来ない。
ー夏から秋へ、秋から冬へ、冬から春へ、春から夏へ、こんな感じ。
○
夜空にある無数の星々は、俺の罪悪感を彷彿とさせる。
ー哲学用語として、車でも乗りながら、目的地を探す様な、哲学用語として。
嗚呼、目論見が外れて、いつかのガソリンスタンドに忘れた、9000円が。
ー今になって、思い出すから、置き去りにされた、9000円を、思う。