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種目決め

お久しぶりです!!

投稿が遅れてしまい申し訳ございません。

これからも投稿を続けていこうと思いますので、応援よろしくお願いします。

 夏休みが終わってから、数日が経った。その間、映画部としての活動はなく、これまでのような日々が続いていた。


 ある日のホームルーム。


「お前ら分かってるな。一か月後に行われる体育祭。学年で一位じゃなかったらどうなるか」


 何故か妙に気合の入った表情をしている加藤先生は、恐ろしく冷たい声でそう言った。


(そう言えば、もうすぐ体育祭か。まあ、体育祭と言っても俺はいつも通り外から見てるだけだし、何の問題もないけどな……てか、先生は何であんなに気合入ってんだ?)


 クラスに重苦しい空気が流れる中、俺は呑気に窓の外を眺めながら、そんなことを考えていた。


「今回優勝したクラスの担任は、校長に高級焼き肉を奢って貰えるんだ。お前ら、私の為に死ぬ気で優勝目指せ」


 続く先生の言葉に、クラス全員がゴクリと唾を飲んだ。


(いや、自分の為じゃねえか!)


 そう突っ込める者がこの場には居なかったので、俺が心の中で突っ込んでおいた。


「参加する種目はそれぞれで決めて貰うが、最後の男女混合リレーだけは私が決めるぞ」


 こうしてそれぞれがどの種目に出るかの話し合いが始まったが、どうやら最後のリレーだけは先生が決めるようだ。


(まあ、リレーがダントツで貰える点が高いからな。俺は、毎年恒例の借り物競争にしておこう。これが一番疲れない)


「どうしてこうなった……」


 今、黒板には先程決まった体育祭でそれぞれ出場する種目が書かれている。


 俺が出場する種目は、借り物競争、玉入れ、ここまでは良い。


男女混合リレー:……金城和樹


「男女混合リレーのメンバーは以上だ。反論も異論も認めないからな」


 先生の言った言葉が、脳内に繰り返される。


 どうにか逃れられないのだろうか。色々な案を考えてみたが、どの意見もあの頑固な先生の前では意味が無さそうだと思い諦めた。


「金城君。貴方、足速いのね」


「木下の方こそ、足速いんだな」


 隣から話しかけてきたこいつも、混合リレーのメンバーに選ばれていた。


(まあしかし、木下なら足が速くても驚きはしないけどな。)


 才色兼備。木下が有名なのは、頭の良さだけじゃなくその運動神経の良さにも原因がある。


「まあ、足だけは引っ張らないようにしてもらえると助かるわ」


「ほんと、木下っていつも一言余計だよな」


「そうかしら?でも、もしそうだとするのなら、それは貴方の方にも原因があると思うのだけれど」


「うるせえ」


 木下といつも通りの言い合いをしながら、俺は密かに走る練習をしておこうと思った。

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