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【電子書籍化】理想の悪役令嬢にどうしてなれないの!〜なぜかヒロインのように溺愛されています〜【web版】  作者: やきいもほくほく
悪役令嬢はヒロイン気質!?

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48/84

48.攻略は前途多難です




「ノアが大きくなってきたから、新しい首輪を買おうって話になってね!」


「あぁ……」


「ステファノ殿下は何色が好きですか?」


「ターコイズブルー……」


「え……?」


「いや、その……青緑色、いいよな」



ラヴィーニアとステファノの会話からして、どうやら落とし込まれたのはステファノのようだと瞬時に察したフィンとビアンカ。


気持ちを向けさせるどころか、お前が惚れ込んでどうする……と全員が心の中で突っ込みを入れる。



「青緑……素敵ですね」


「……!」



そこで『 君の瞳の色だから(甘い声) 』とディーゴからのカンペにステファノは小さく首を振る。

ディーゴの恐ろしい圧力に恐る恐る口を開く。



「っ……ラヴィーニアは、何色が好きなんだ?」



『 ヘタレ 』という文字がステファノの前で掲げられる。



「やっぱり温かい色が好きですかね……あ、でも」


「……?」



「殿下の瞳の色がとても綺麗で……銀色も好きになりました」


「なっ……」


「キラキラしてて、吸い込まれちゃいそうですね」


「!!」


「ビアンカの瞳も透き通っててステファノ殿下よりも、少し色が薄いのかしら?」


「あ……そ、そうかもね」


「そうだ!ノアの首輪、買ってくるから待っててね」


「「…………」」



完全にノックアウトされたステファノは暫く固まった後に、自らの額を手のひらで覆った。


ここまでくると、もうステファノが憐れである。

カウンターを食らった挙句、微塵も意識されていない。


そして、その後もステファノはラヴィーニアに振り回されたのだった。






「楽しかったね!殿下、ビアンカ……ゆっくり休んでください」


「えぇ……本当にありがとう、すごく楽しかったわ!」


「…………」



ビアンカとラヴィーニアが手を合わせて別れを惜しんでいる時、ソワソワしているステファノの尻をディーゴがつねる。



「ッ痛……その、ラヴィーニア」


「何でしょう?」


「こ、これを、受け取ってくれないか?」



ステファノから渡されたのは、可愛くラッピングされている袋だった。

リボンを解いて、中身を取り出すと、ピンクと白の花がキラキラと輝く髪留めが入っていた。



「わー……可愛い」


「気に入ったか……?」


「えぇ、とても素敵です!でも、どうして私に?」



ラヴィーニアが首を傾げる。

プレゼントを貰う意味が分からないのだろう。



「今日、付き合ってくれた御礼だ、!その、とても……楽しかったんだ」


「……!良かったです」


「また、こうして街を歩かないか?」


「え……?」


「嫌か?」


「いいえ、嫌じゃないですよ」


「……そうか」



ステファノが嬉しそうに微笑んだ。

なかなか良い感じの雰囲気に周囲も……特にディーゴが一安心した時だった。



「殿下って……そんな風に笑うんですね」


「は……?」


「いつも不機嫌そうだから、私と一緒に居るのが嫌なのかと思ってたんですけど……」


「なっ……!!」


「楽しめたようで良かったです!それじゃあ失礼します!フィン行きましょう」


「ぶはっ……はい」


「また学園で会いましょうね!」


「「……」」



笑顔で手を振るラヴィーニア。

フィンが笑うのを必死に我慢している。

二人は手を繋いで仲良さげに去っていく。


ステファノはその場で立ち尽くすしか無かった。

そして、今までの自分の行いを悔いていた。


呆然と立ち尽くしている、この国の第一王子であるステファノの肩にディーゴが励ますようにポンと手を置いた。



「ステフ、元気だしなよ……」


「……ディーゴ」


「まだチャンスはあるからさ……たぶん」


「別に、俺はあんな女……!父上に言われなければ」


「ステフがどうでもいいなら俺がもらうよ?ラヴィーニア」


「それはッ……!」


「…………素直になれよ」


「良い男になれるように頑張りましょう……?お兄様」



やはり、ラヴィーニア攻略は前途多難である。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] カンペで「君の瞳の色だから」って書いてありましたが主人公の瞳の色は緑じゃなくてターコイズブルーじゃないですか?
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