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決定
生徒会長のアルバートから話を聞き、副会長は眉をひそめた。 彼は校内の生徒会室で、トーナメント表の作成に取りかかっているところだった。
これは、特待生選抜に関するものだ。眠そうに机に向かっていたアルバートは、くるりと椅子を反転させた。
アルバートはお気に入りのココアシガレットをうまそうに吸っている。
「会長、例の天海の対戦相手はどうしますか。」
「あいつは規格外だ。心理戦が得意なやつにでも当てておけ。」
半分になったココアシガレットを噛み砕きながら言う。
「では…東堂が適任かと。洗脳に特化した能力なら対抗できるのでは?」
こうして、良枝の対戦相手は決定した。副会長は知らない。良枝とアルバートが、裏で繋がっていることを。