救いという名の感動
どーも榊 真二です。最近投稿頻度を増やそうと頑張ってます。頑張ってるだけです。はい。今回も長いのでゆっくりとどーぞ。
俺は噂を聞きつけその真偽を確かめるため鏡の家に向かった。佐藤先生からは俺の勝手にやっていいとの事だ。他の奴らはあんなの放っときゃいいとか言いやがる。あんなのは友達なんかじゃねえ。俺はそう思っていた。だからあいつがやったことを全部受け止めて、それを直していくのが俺の役目だ。俺だって何だかんだあの日々を楽しく過ごしていた。だからこそ失いたくなかった。
「ちょっと、本当にあんただけで行くつもりなの?」
「笹木、お前はまた友達との約束があるんじゃないのか?」
「今日は断ったの。流石に鏡を放っとく事は出来ないし…」
「あっそ、なら勝手にすればいい。でも俺はお前に構わずやるからな」
「何よそれ!いつもいつも私を更生だの何だ言って付き纏うくせに!」
「それは佐藤先生から言われてるからだ。じゃなきゃそんな事は時間の無駄だからしない」
「はぁ!?あんたねぇ!」
そう言って笹木は俺の胸ぐら掴んできた。
「何だよ、今ここで殴ったって意味は無いだろ」
「あんたのそれ、マジで気にくわない」
「はあ?」
「イライラするのは分かるし私も今爆発寸前よ。でも、一つ言わせてもらうわ。友達を助けるのに…あんなに毎日を楽しそうに過ごしてるのに、その言い草は無いと思うわ。私は何を言われても構わない。むしろ暴力で解決してしまう。でも、全校生徒が敵のあなたにとって…鏡は唯一の味方じゃないの?」
俺は何も言えなかった。日々を失いたくないとか思っておきながら更生させるのは面倒くさい。何だこれ、めっちゃ矛盾してんな。
「いくら私が弁解しても彼らがあなたを許すとは到底思えない。私だってこんなの解決したいよ。鏡と赤島と…見てくれだけの私を救ってくれたのはあなたたちじゃない!」
俺はその言葉が胸に響いた。昔から可愛いとは言われていたが特に何かが出来るわけじゃないかった笹木遥香は、俺と鏡が勉強や遊びに誘ったからこうなった、としか言いようがないほど酷くて冷酷な性格で、だけど明るくて元気で友達が沢山できるようになった努力の人間だった。俺はそれをただ見てることしか出来なかった。そんな彼女が俺を正解へと導いてくれる。こんなのは何度目だろうか…。
「私はあなたと鏡に何度だって救ってもらった。だからこそ、これからは私があなたたちを救うの!」
「…笹木」
「何よ?」
「ありがとな…。俺なんかイライラしててその…笹木に強く当たって…。ああ、もうなんか分かんないわ…」
俺は自分自身が恥ずかしくて大粒の涙が溢れていた。見ると笹木も泣いていた。
「何泣いてんだよ」
「あんたこそ、男のくせに…」
「るっせぇ!早く鏡の家言って説得すっぞ!」
「うん!」
今回も更生プロジェクトをお読みいただき誠にありがとうございます!今回は久しぶりの笹木回!私作者は感動できるように頑張りました。なので疲れてましたが、GW中は頑張って投稿したいと思います。GWが終わったら投稿頻度は少なくなると思うのでご了承ください。それでは最後に皆様に感謝を込めて!