表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
更生プロジェクト  作者: 榊 真二
4/8

簡単な更生という名の安心

どーも。榊 真二です。本作も鏡君厚生回です。前回に比べて文量が短いので読みやすくなったと思います。ゆっくりとお楽しみください。

更生プロジェクト4日目。登校時、鏡に殴られた頭がまだズキズキする。このまま学校に行かないという手段を取ろうとしたが母親が家にいるのでそんな策も瞬時に潰れた。予鈴のチャイムが鳴る頃に席に着き今日持ってきた教科書を机にしまう。そんな事をしている中、クラスのみんなは俺に冷たい目線を浴びせてくる。やっぱり友達いないのね。僕悲ちい!しかし妙に視線を感じる。クラスのみんなだけじゃない気がする。と思い廊下を見ると通る人皆、俺に冷たい目線を浴びせてくる。これが笹木のパーフェクトスタイル…!恐ろしい子!

「お前ら席に座れー。ホームルーム始めるぞー」

あ、佐藤先生だ。相変わらずの美貌!デートしてええええええ!

「今日の放課後、荷物チェック行うからなー。やましいものある奴はバレないように隠しとけー」

するとクラスはざわめき出した。

「やっべぇ!今日エロ本持ってんだよ!」

「私化粧ポーチ持ってる!どーしよ!」

「おいどん、漫画とカードゲーム入ってるごす!」

「アニメのキャラグッズは認められるよな!」

キモオタ君は誰にも相手にされなくて泣いてます。俺と同じ性だな、同士よ…。

「赤島!俺のミラクルキューティ、ペペロンちゃんのストラップの良さが分からないなら同士とか思うなよ!」

同士なんて思った俺が馬鹿でした。


昼放課、俺は佐藤先生に呼び出しされて職員室に来てた。

「失礼しまーす」

「おー、赤島ー。最近の厚生プロジェクトの調子はどうだ?」

「最近は鏡君の厚生をしている段階です。笹木さんの方はまだなんとも…」

「妙な噂が立っているからな。まあ気にせず厚生を続けて欲しい」

「鏡君の厚生が終了次第、笹木さんの厚生に移りたいと思っています」

「承知した。今後も励んでくれ」

「あ、あのー…大変申し上げにくいのですが…。ご、ご褒美はー…」

「ん?それは全ての厚生が終わってからだな」

俺はその言葉に絶望を覚え、やる気をとことん削がれた。先生もなかなかいじめっ子体質なのね。顔に出てるよ、Sなのが。


放課後、俺はいつも通り旧校舎の教室に集合をかけていた。しかし、30分経っても誰も来ない。おかしいな…。俺は一人寂しく携帯をいじりながら笹木と鏡を待っていた。そこから、さらに1時間が経った。

「よしっ!最高難易度のクエストクリアしたぜ!」

俺はスマホゲームをしていた。いやだって暇なんだもん。てかみんな約束破ってどこ行くのよ。俺は悲しみを覚えながらスマホと睨めっこしてるんだからね!早く誰か来てほしいよ…。

「うぃーす、遅れたー」

「あ、鏡…。遅いよ…」

「もう時間ないのにまだやるの?」

「てかそもそも時間通り来いよ!」

「いやー、荷物検査で引っかかってさー」

たははーと笑いながら頭をかく。そーいや朝、先生が言ってたなー。

「まあいいや。とにかく今日の朝やってくれた教えたのをこれから友達にやってくこと。それと暴力で解決するのはダメ、ゼッタイ」

「はいはーい。ところで昨日は挨拶だったけど今日は何するの?」

「そーだなー。今日は感謝の時とか?」

「チョップじゃダメ?」

「ダメです!とにかく時間ないし始めるぞ」

「ほいほーい」

と気だるげな返事をして作業に取り組み始めた。笹木は今日も出席しなかった。


「いやー、今日はなかなかハードな練習だったなー」

「どこがだよ…。こっちはお前の出来なさに苦労してるのに」

「悪い悪い。それより明日もやるのか?」

「もちろんだろ。じゃないとお前社会的にも死ぬぞ」

「社会って厳しいのね」

何言ってるんだろこいつ。当たり前だろ。

「んじゃまた明日なー」

「じゃーなー、鏡」

そんなやりとりをして俺らは各々の帰路へ着いた。明日はしっかりとしてくれるといいな。


翌日。俺はいつも通り学校に登校していた。鏡がちゃんと教えたことやってくれるか心配だったがそうゆうことはしっかりとやるタイプなので大丈夫だと思っていた。

「赤島ー!おはよー!」

と言って少し離れた場所から手を振って走ってくる。俺は万一の事も考えて警戒しつつ

「おー鏡。おはよー」

と返事をしといた。近づいて来て手を出す様子もなく俺は警戒心を解いた。

「赤島、昨日のテレビ見た?」

「あのマジシャンの?」

「そうそれ!」

「あれマジやばいよな!」

こんな日常の会話を繰り広げながら俺らは学校へ向かった。

「あ、そうそう。これこの間借りてた漫画!ありがとな!」

と言って昨日教えたことをしっかりと実行していた。なんだやればできるじゃんか…。俺はしんみりとしながら

「おう、サンキュー」

とだけ返しといた。これならこいつの厚生は簡単に出来るかもな…。そんな甘い事を考えていたが人というのはそんなに単純ではない。この時の俺はまだその事を知る由もなかった。

本巻も読んでいただき誠にありがとうございます!今回は前書きにも書いた通り、前回よりも文量を短くしたのでサラッと読めたかと思います。今回はかなり真面目な厚生回になっていたと思います。理由としてはそろそろそんな事していかないと話進まないというのが一番の理由ですね。次巻では笹木とのドキドキ仲直り作戦が…!それでは最後に読者の皆様に感謝の気持ちを込めて!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ