001.少年は
俺の名は神崎航
学力も普通でどこにでもあるような普通科高校に通っている。
だが、周りの人と思想が違うと言う理由で周りから蔑んだ目で見られていた。
今俺が生きているこの時代は、不死の薬で人が死ななくなった世界だ。
歴史の時間に習ったのだが、この世は戦争と呼ばれる人類どうしの戦いを続けていたという。
しかし、人が死なない現代では戦争なんて起きない。
人が死なないことがきっかけで開発競争が進んだらしく第2、第3の地球もある。
俺が住んでいるのは第1地球、見た目は綺麗なものの資源は取り尽くされ他の星から入ってくる輸入品に頼り切りになっている。
だが、娯楽文化はほかの地球よりも進んでいた。
自分の住んでいる地球全体が自堕落な生活を淡々と送っているのが許せなかった。
だから、決心した。薬を飲まないと。
しかし、そのことが原因で周りからは嫌われている。
ただ一人の味方と言えば、幼馴染の甲賀見凛恵だけだ。彼女とはは1歳の頃に知り合ったらしく、家族同士も仲が良かった。
だが、周りと違う思想を持っている自分なんかのそばに居て、本当にいいのかと思う時も少なくない。自分のせいで、凛恵まで酷い目にあっては欲しくない。
そんなことを考えならが毎日を過ごしていた。
今日も朝起きて、デーブルに用意されていた朝ごはんを食べながら徐にテレビをつけると朝から気分の悪い内容だった。
簡単に説明すると、事件が起きた。
殺人事件で人が死んだ。
司法解剖の結果は、心臓の中心にできると言う、不老不死者特有のものが見つかったとのことだ。そのニュースは瞬く間に全世界へと広がり世界を震撼させた。
理由は言うまでもなく"不老不死者"が死んだからだ。
だがこの時の俺はこのニュースを他人事で非現実的な話だったので、自分には関係なかった。
しかし、それはその日の放課後太陽はまだ高く日差しが痛く感じる時間に起きた。
しかし、俺の知っている季節はこんなにも暑かっただろうか。
「おい! わーたーるーくん!こっちきて!」
面倒くさいのに見つかったが行かざるを得ない。凛恵に被害が及んでしまうかもしれないからだ。
だからといって行きたくはない。
仕方なく近づくと袖を引っ張られた。
「うっ、引っ張るな!」
「黙って来い!」
不気味で誰も近ずかない路地へ連れて行かれ、3人組から理不尽な暴力を受けたのだが、何故俺がこんなことされなきゃいけないのかは分からない。普通の人とは違うからだろうか。
だけど、こんな辛い思いをするのはもう嫌だ。
でも、この時の俺には仕返しをする力も勇気もなかった。本当は俺が一番生きることを諦めているのかもしれない。
3人組がいなくなるのを待つと路地から出た。
暑い。暑い。暑い。痛い。痛い。痛い。
額から滴る汗が傷に染みて今はこの痛みのこと以外は考えることができないくらいに。
そのとき、突然目の前に銀髪の女の子が現れ、歳も大して変わらない様にみえる娘が寄ってきて、話しかけられた。
「ねぇ、君。こっち来て」
「え、えぇ。なんですか」
「いいからー」
黙ってついて行くと、暗がりに着いた。またか。
でも、もしかして。だが、初めてあった人から告白される訳はあるはずがない。
俺は何を考えているんだ。自分でも分からなかった。
冷静に頭を切り替えて自分の思いつくことを何パターンも考えたがそうしているうちに女の子が話し始めた。
「私は事件を起こした、実行犯だ!つまり、テロリストってことだ」
唐突にそんなことを告げてきた。
何故かは分からないが俺に。
そんなことを急に言われても信じられない。
「はい? ふざけているなら帰ります」
これ以上変な人に絡まれるのは嫌なので、その場を立ち去るために小走りで走った。暗がりから出ようとしたとき。
「私達のリーダーになってくれ」
後ろから聞こえてきた言葉に思わず足を止めた。いや、止めざるを得なかった。
突然リーダーになってと言われれば誰でもたしを止めてしまうだろう。
「今なんて言いました?」
流石に二つ返事で受けられるわけはない。
しかし、自分でも気づかなかったがテロリストと言った時から心のどこかでなにかに期待していたのかもしれない。
「だ、だから。私達のリーダーになってくれって言ってんだろ!」
口調が荒い。やはり、自称テロリストは初対面の人に対してもこんなことを言うのか。
「やっぱりふざけてます?」
流石にイライラしてきたので強めの口調で言った。
「な、なら。これを見ろ!」
渡されたものを見ると目を疑った。
何故なら、俺の身長から体重、思想まできっちりと調べ上げられていたからだ。
「でも、なんで俺なんかを?」
疑問に思った俺はすぐさま質問をした。
「リーダーの素質と、周りとは違う思想を持っているからだ!」
リーダーの素質が俺にあるとは思えない。
そもそも、違う思想を持っているだけでリーダーになる理由にはなっていない。
「すいません。お断りします」
「お願い! り、リーダーになってください!! お願いしますううう」
若干涙目になりながら言ってきたのとその姿が可愛かったせいで断りきれず、引き受けてしまった。
あんな顔をされてしまえば理性を保てるはずがない。
「やった!リーダー。リーダー!」
年相応の無邪気な笑顔を浮かべている。
何故こんなことでそこまで喜べるのだろうか。
この短い時間の中で決めてしまった思っていたが、気づいた頃には既に日は沈み、暑さも和らいでいた。
時間の感覚がおかしいのか。
こうして犯罪者集団のリーダーになり、これからミッションを強制的にこなしていくことになった。
この時はまだ、どんな運命を辿るのか俺は知らなかった。いや、知らなくてよかった。
今回も読んでいただきありがとうございました!
まだ、内容はほとんど変わりませんが長い話になると思うのでよろしくお願いします。




