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しらぬが はな

本当は「知らぬが花」ではなく、「知らぬが仏」でした〜。

「知らぬが仏 言わぬが花」の組み合わせで使うのが一番多いんじゃないかな。

色々バージョンはあるみたいですが、「知らぬが」に続くのは「仏」だけで、「花」は大抵は誤用扱いされている様子。


意味は、

「知らぬが仏」→ 知らなければ平静でいられたのに知ったが為に苦しむ事。

「言わぬが花」→ 馬鹿正直に発言するより沈黙を守った方が差し障りがない事。

みたいな感じ。


現実的かつ有用な、事なかれ処世術です。世知辛い世の中ですねえ。

となると「知らぬが花」の形に組み合わせると、

 → 知らなければ差し障りなくいられる事

くらいの意味かな。うん、イケるような気がする。改変しちゃおう。


てなワケで、拙作のなかに「知らぬが花」は登場したのでした。だって一応、架空の一神教の異世界が舞台なんだもの。仏様いないんだもの。


ファンタジー世界を書く際の単語選びは、本当に微妙です。

「神」はありがたい事に特定の宗教色が薄いので気兼ねなく使えますが、

「仏」はどう頑張っても仏教オンリーなので、作中では使わないことにしています。

「喉仏」とか……「菩薩のような」「観音開き」「釈迦に説法」とかもアウトですね。


かと言って、仏教用語を全部排斥すると、表現が狭まるどころの騒ぎじゃありません。何気なく使っている言葉にも、由来は仏教用語だったとか沢山あります。

「挨拶」「覚悟」「刹那」「慈悲」「迷惑」「世知辛い」「自業自得」「業を煮やす」等々などなどなど……はい、無理。文章書けなくなります。


その辺を気にし出すと、中国の故事成語とかも気になりますね。異世界に中国ないんだもの。

でも「完璧」や「矛盾」が使えないとか嫌すぎる。

固有名詞が入っていたらアウトにしようかと思っていましたが、

たしか「杜撰」の「杜」は人名だし、「杞憂」の「杞」は国名だし……

な、なるべく気付いたら避けるけど、深く考えると底がありません。


宇宙的恐怖が底知れぬ深淵からコンニチハすると困るので、思考停止、思考停止。


もうね、異世界を日本語で表現している時点でアレなので、

私は、よっぽど違和感がアレッとなる言葉だけ避けるようにしています。

要するに自分基準ですね。私が法則です。ズルイです。

考えるのがちょっと面倒になった、とかそんな事あるませんのでしてのよ!


すみません錯乱しました。ホントに考え過ぎるとSAN値ゴリゴリ削れます。


動植物の名前は、作中でも結構そのまま使っているので、これはあまり気にしません。

「対抗馬」とか「楚々と」とか。

全部架空の名称を考えるのが面倒になった、とかそんな(以下略)!


あとは「五里霧中」とか「舌先三寸」とかの、

「里」や「寸」。異世界で尺貫法かあ。……アウト、かな。


あれ、じゃあ「すんでのところで」も「寸」ならアウトなの?

……調べたら「(すんで)の所で」でした。

セーフセーフ。


とまあ、こんなこと書いてても、いつか何かの拍子にタガが外れて使っちゃうかもしれません。

SANチェックにしくじったんだと思って下さいませ。


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