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しえき と たどうし

ホントは、第一話の「わわ」の後にコレを書かないと片手落ちになるんですが、「なんじ」がショックだったもので、つい先にアップしてしまいました。

反省はしています。はい。


では、気を取り直して。

「味わわせる」「賑わわせる」「祝わせる」のうち、

(にぎ)わわせる」だけは、ちょっと事情が違ってメンドくさいのよ、という愚痴です。


それは自動詞の「(にぎ)わう」と、他動詞の「(にぎ)わす」があるからです。

こんな風に対になる自・他動詞を有対動詞と呼ぶそうですね。一つお利口になりました私。


自動詞は、「自」ら「動」作する「詞」

他動詞は、「他」が、または「他」に、「動」作する「詞」

さっぱり大雑把に極めてざっくり理解すると、こんな感じ。


他動詞は目的語が必要なので、見分け方としては、

 ○○を+動詞 

の形が成立しないヤツは自動詞、

成立するヤツが他動詞、

と考えると良いみたい。例えば、

「祭が賑わう」はOKだけど、

「祭を賑わう」はダメ。なので「賑わう」は自動詞。

「祭を賑わす」はOKなので「賑わす」は他動詞。


ただ忌々しい事に、

○○が場所を表す名詞だと成立しちゃう自動詞があったり、

自動詞のみ、または他動詞のみ存在する動詞があったり、

自動詞と他動詞が同形の動詞も結構あったりします。


やだメンドくさい。


なので、その辺には突っ込まないで、取り敢えず「賑わう」のネタに戻るのです!

ほら、ググったら辞書に「五()」とか「下一()」とか書いてあるから大丈夫!学者様ありがとう!


というワケで、ええと、

「賑わう」は、ワ行五段活用なので、

 わ(お)ーいーうーうーえーえ

「賑わす」は、サ行五段活用なので、

 さ(そ)ーしーすーすーせーせ

と活用します。


未然形に接続する使役の助動詞「せる」をドッキングすると、

「賑わう」→「賑わわせる」

「賑わす」→「賑わさせる」

となりますね。


……「賑わさせる」なんて聞いたこと無いよ? 


検索しても、ほとんど出て来ませんね。

他動詞って使役形とらないんだったかな。

でも自動詞「立つ」と他動詞「立てる」で

「立つ」→「立たせる」

「立てる」→「立てさせる」

はアリな気がする。

「並ぶ」→「並ばせる」

「並べる」→「並べさせる」

とか……微妙なニュアンスですが。


有対動詞の「自動詞の使役形」と「他動詞」には、意味が似ているものが多いそうなので、

そのような他動詞の使役形はあまり使わないのが普通なんでしょうか。

他動詞自体が使役の意味を含んでいる感じなら不自然ですよね。

ちょっと調べた限りでは言及しているサイトがほとんど無かったんですけど、もしかしてコレ常識ですか?

言わせんな恥ずかしい……ってヤツ?


やだハズカシイ。


恥ずかしくなってきたから話題を変えまして。

似た感じが多いと噂の「自動詞の使役形」と「他動詞」の使い分けには、今のところ明確な定説は無いようです。


あまり支持されていませんでしたが、

「自動詞の使役形」は「他動詞」とイコールなのだ、という説。

似てるけど、両者にはちゃんと違いがあって、

使役される対象が、人とかの意識をもった「有情名詞」なら「自動詞の使役形」、

そうでない「無情名詞」なら「他動詞」

を使うべきだという説。

などなど他にもありましたが、どれも例外があったりしてシックリこない。


第一話の「わわ」の補完もありますが、

何でこんな事を調べてグルグル悩んでいたかというと、

小説の中で、

① 「AがBを賑わわせていた」

② 「AがBを賑わしていた」

③ 「AがBを賑わさせていた」

のどれを使うべきか悩んだからなのです。

大抵は、勘と運と経験則で乗り切るんですが……うっかり考え始めたら分からなくなっちゃって……


まず③は脱落。①と②のどちらかになったんですが、

情景描写の中の一文で、AもBも綺麗さっぱり無情名詞だったので、

他動詞バージョンの②を採用! 君に決めた!


決断に二日かかりましたよ。


やだもう気絶しそう……


「賑わす」の派生形と思われる

「賑わせる」「賑わわす」という他動詞を認めている辞書もあるようですが、

……やだもう気絶し……パタリ……

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