表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/5

第0章 4話 【終わりからの始まり】

「まぁとりあえずこの世界一旦消そうか」

僕と雫は言葉が出なかった。

自分たちの作った世界が消えるからイヤだとかそういう理由ではなく僕達が生み出した「魔王」という存在が消えてしまう、そう感じたからだ。


上から見ていただけで何も喋ったことは無いけれどずっと見ていたからこそ愛着があるただ見た目がいいからとか可哀想だからとかそんな想いもあるけど異世界創世の第一歩として生み出した存在を見守りたい、そういう気持ちがあったからこそ僕達は何も言葉が出なかったのであろう。


「2人とも黙っているけどこれは絶対条件だよ。真面目な話このままだと【魔王の一人ぼっちな生活】を見るだけで終わりだよ。そのためにはこの世界を消さなきゃ行けないんだよ。」


「……どういう事ですか。」


「一つ目は魔王の力が強すぎで他の生物が生まれないってこと。もう一つは、というかこのもう一つが最大の理由なんだけど、太陽とか空気とか諸々ないんだよ。そんな中で生物が生まれるわけないじゃん。」


「それじゃあ今から作ります。それだったら消さなくてもいいでしょ。」


こんなことを言っても無理な事は知っていた……。


「いいやダメだ。だってこの今いる場所は何も無いところに作られたただの陸と海だから。ひとまず惑星を作らなければいけないんだ。そのためには【ビッグバン】を起こさなきゃいけない。神である我々はそのビッグバンに耐えることは容易いけど今の世界では無理だ。だから消すんだ。」


僕は自分に腹が立った。自分が無知なせいで魔王が消えてしまうという現実に。自分にもう少し知力があったら、自分がもう少し早くこの人を呼んでいたら……。


「あの……。僕に色々教えてくれませんか。この世界のこと。知りたいんです。もうこんな過ちを犯したくない。僕の頭ではこのままでいたらまた同じ事をしてしまう。だから……お願いします。……お願いします。」

空は唇を噛み締めた。普段は自分で出来るはず、いつか自分にも出来るはずそう思っていたから……。でもこの未知の世界で自分がやってしまったことを振り返り神様に縋るしかなかった。


この願いを受けてくれるか分からない。いいや受けてくれないであろう。だけどどうしてもこの人の力を借りなければいけない。そう考えていたらこうするしかなかった……。どうか……


「……。元からそのつもりだよ。でも僕は今からちょっと用事があるから僕の秘書を呼ぶね。」


なんだかあっさりと願いを受けてくれた神様に驚いた表情をしていると、神様が指を鳴らした。

パチーン

すると大人っぽい美人さんが2人現れた。


「僕の秘書のウリとサド。2人とも天使だよ。

ウリは空君を、サドは雫ちゃんをよろしく。……っと空君と雫ちゃんはこれから別で勉強してもらうからね。じゃね。しくよろ〜。」


そう言って神様は姿を消した。


……なんかすごいな。風のように現れて風のように去っていった。

彼を見て僕はそう思うほかなかった。

あっ……あの人の名前知らないや。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


雫との別れを惜しむ暇なく僕と雫は離ればなれになってしまった。そしてなぜか元の世界の僕の部屋と全く同じ見た目の場所にいる。


「あ、あの……ここはどこですか?」


「ここは私が作った空間です。空さんが1番落ち着く場所を作ったつもりでしたがダメでしたか?」


ウリさんの瞳を見ていると僕が女性恐怖症だったことを忘れていた。


「いえいえ全然!女性と2人っきりという状況が初めてだったもので。」


空は雫が女性だということを忘れているらしい。

「空さんの初めてを奪ってしまった訳ですね。すいません。」


ウリさんはニッコリと笑った。


「ところで空さん、まず初めに自己紹介をしましょうか。私は【ゼウス様】の秘書ウリと言います。」


…………え?ゼウス?全知全能の?ゼウス?……え?あの主にバカっぽい顔をしているあの人が?


空は上手く表情が作れず微妙な笑みを浮かべている。


「……?知りませんでしたか?あの人少し抜けていますからね。自己紹介しわすれたんでしょう。すいません」


「そんなもんじゃないですよ!!ゼウスってもうえーー!!」


空はやっと感情を出せた。

僕はとんでもない人にお願いをしてしまったらしい。無知な僕でも知っている。

空は神様を呼ぶつもりはあったけれどてっきり地球にある神社から来ると思っていたのだった。


「一つ質問があるんですけど、ゼウス様ってやっぱり死んで神様になったんですか?」


「いいえ違いますよ。あの人は生まれながらに神様なんです。」


……?


「キョトンとされていますね。今から説明させて頂きますね。」


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ゼウス様は何もない白い空間で誰かによって出来たわけでもなく突然に生まれたのです。

誰もいない何も無いところでゼウス様は7年間1人で何もせずに過ごして来ました。そして7年たったある日無意識に私達ウリとサドを作り出したんです。

私達は勉学を得意とする天使として生まれました。それはゼウス様が何かを学びたい、そう思ったんでしょう。私達はゼウス様に言葉や食事などと色々教えました。ゼウス様は終始笑顔で勉強をしていました。 いつの間にか人がいっぱいいる世界を作りたい、そう思ったんです。

そして今日に至ります。

ゼウス様は人をいっぱいいる世界を作りました。それでも足りないものがありました。それは対等な人の存在です。それで死んだ人の1人から神様を作りましたとさ


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ざっとこんな感じです。……?あれ空さん?どうしたんですか。そらさぁぁん。

素人で至らない点が沢山あると思いますが読んでくださってありがとうございます。

感想等があればじゃんじゃん送ってください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ