第一話 巻き込まれたサラリーマン
友達に誘われて書き始めてみました。
空いた時間をぬって投稿できればいいなと思っています。
この世界で最強な武器は何だと思う?
強靭な剣?
すごい魔法が使える杖?
俺はそうじゃないと思うんだ。
なぜならここは日本であり、剣も魔法も存在していないんだから。
まあ、ここで銃とか、核爆弾とかはどうなんだ?と聞かれても困るけどね。
少なくとも俺が生きている中でお目にかかることはないと思う。
俺は独身26才のサラリーマンだ。
そんな俺がいつも名言のように口にしていること。
それは、
“ペンは最強の武器である”
という言葉だ。
ぶっちゃけ会社の仕事はパソコンで済まされる世の中になってしまっているが、今も重要なところは手書きだったりする。
場合によっては人の人生をひとつのサインで変えることだってできるんだ。
幸にも不幸にもね。
いつもどうり俺は古ぼけた万年筆を胸に仕事場に向かった。
これは祖父からもらった大切なもので、今も俺が使い続けている。
見慣れた街並みの中でキャッキャとじゃれあっている高校生が見えた。イケメンの少年と少女が三人。少年を取り囲むような形で歩いている。
青春している彼らがまぶしい。
くっ ハーレムかよ!!
別にうらやましくなんてないからな!
そう自分にそう言い聞かせる。
高校生達のお仲間だろうか?
さっきは気づかなかったが、もう一人地味な少年がいた。
女子は誰ひとり見向きしようとはしていない。
「なんか・・同情するなぁ」
少年、ドンマイ!と心の中で応援しておく。
ドォォォオオンッッ!!!!
最初は何があったのか理解ができなかった。
急に爆音が響き、そこにあった町が静かに消え、目の前が真っ暗になったのだから。
そのあとすぐに何かが足に絡まる感覚を覚えた。
そちらに目を向けると、
紫色の禍々しい手が俺の足をつかんでいたのだ。
「ーーーーっ!?」
声を出す間もなくおかしな模様が浮かび上がり、俺の体を複数の手が飲み込んでいく。
痛い 痛い 痛い 痛い
体中がねじ切れるような激痛がはしる。
高速でゆがんでいく空間の中、
俺の意識は
遠のいていったーーーーー・・・・
◇◆◇
気がついたら、冷たい床に寝そべっていた。
先ほどの激痛程ではないが、まだ頭がぐわんぐわんする。
さっきのは結構エグかったな・・この世のモノとおもえなかった。
状況を把握しようと重い体を起こしてあたりを見回す。
「なによここ!?」
「どうなってるんですか!?」
模様の上で高校生達がパニックを起こしていた。
あんなのに引き込まれたら無理もないよ。
円く縁取られた模様の外側には、白い神父のような服装をした外国人がずらっと並んで賞賛の声を上げていた。
その傍らにはボロボロの服を着た人達がころがっている。
ナニコレ?ほんとどうなってんの?
状況を確認してもっと謎がふかまったんですけど。
神父っぽい人達の中にドレスアップされたTHE姫さま!って感じの女性が一人、一際異彩を放っていた。
あーこれってあれか?
勇者召喚ってやつか?
あははは・・・ まさか。
やばい、混乱し過ぎてテンションがおかしくなってきた。
誰か説明をプリーズ!!!!!
読んでいただきありがとうございました。
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