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その7

夜になり、舞踏会の時間。

「じゃあ行ってきます」

魔法使いはシンデレラを見送る。

今日は金銀のドレスでガラスの靴を履いたシンデレラ。とても素敵で、おそらく王子と踊る事になるだろう。


シンデレラがお城に入る。

昨日、全く踊ろうとしなかった王子が立ち上がると、シンデレラの前に進み出た。

「なんて可憐な方、私と踊ってくれますか?」

シンデレラをダンスに誘う。

「はい!」

手と手を取り踊り始める2人。

周りもうっとりと2人を眺めている。その中には継母と姉達もいた。

それを見たシンデレラ。

私、何とも思わなくなってる!

あの人達が悔しがる様子を見てやりたかったのに、今そんなことどうでも良いと思っている。

「君はどこから来たのですか?お名前は?」

王子がシンデレラに訊ねる。

「私は、ただの町娘です。名前は…」

昨日のメイド姿の自分だと、王子様は気づいていない。王子様は私の何を見て、ダンスに誘ったんだろう?

「あの、すみません。私急用を思い出しました!」

シンデレラは王子とのダンスをやめて、城の出口へ走り出した。

「ああ、どちらへ?」

王子がシンデレラを追いかけようとするが、周りの人達が壁になって追いつけない。

「王子様どちらへ?」

「次は私と踊ってくださいませ!」

城の外へ出るシンデレラ。

「魔法使い様!魔法使い様!」

シンデレラは魔法使いに呼びかける。

ストーリー通りじゃなくてもいい。私オリジナルのシンデレラになる。

「どうした?舞踏会はまだ途中だろ?」

魔法使いがまた、どこからともなく現れる。

「私、あなたに会いたくて…」

シンデレラは魔法使いのローブをつかんだ。

「王子様は?何か嫌な事が?」

魔法使いはシンデレラの顔を覗き込む。

「違うの!私、ダンスしてて気づいたの。

私が一緒にいたいのは、王子様じゃなくて、魔法使い様だって!」

シンデレラは魔法使いを真っ直ぐ見つめた。

「シンデレラ…ほんと?本当にそれでいいの?」

魔法使いはシンデレラに確認する。

「いいの。継母達への憎んでた気持ちも、お城で暮らす期待も、全て無くなってしまったの。

私は、魔法使い様の事が好きになってしまったようです。」

耳を真っ赤にしながらシンデレラが伝える。

魔法使いは杖を振る。

2人は魔法使いの家の庭にいた。

「ありがとうシンデレラ。俺も、会った時から好きだった。」

魔法使いがシンデレラの手を取る。

「邪魔されたくなくて、勝手に連れて帰って来ちゃった。」

「私も、邪魔されたくないです」

抱き合う2人。

シンデレラは幸福に満ちていた。


その頃、王子は消えたシンデレラを探していた。すると馬車から、1人の女性が降りて来た。

「なんて綺麗な人なんだ」

王子はその女性に夢中になった。王子は彼女に訊ねる。

「お名前は?」


後日、お城では盛大な結婚式が行われた。

王子様が花嫁を決めたのだ。

継母と姉達はとても悔しがり、その苛立ちをシンデレラにぶつけようとした。が、舞踏会の日から忽然と消えてしまった彼女は戻っていない。


シンデレラはお城の結婚式に、露ほど興味もなかった。ただ魔法使いと一緒にいられればいい。


なぜストーリーが変わったのか?

それは魔法使いのせいである。

彼はフェアリーゴットマザーの弟子だ。

フェアリーはシンデレラを舞踏会の日まで見守っていた。その姿を、ある日たまたま見てしまった。

なんて可憐な人だろう。

魔法使いはシンデレラに一目惚れしたのだ。

舞踏会の日までにフェアリーを説得し、シンデレラを変身させる役目を譲ってもらった。


そんな経緯で、魔法使いはシンデレラに激甘である。

2人は幸せに暮らすだろう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

感想、反応いただけると大変嬉しいです。

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