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TS支援系魔法少女  作者: LIN
第2章 不幸属性が付いたらしい
7/22

07 救助されて入院

前回のあらすじ:

魔法少女仲間とショッピングモールデートしてたら魔物が出てきて吹っ飛ばされたよ!

 あー、痛い。全身痛い。どこだここ?

 あそうだ、吹っ飛ばされて……意識を失っていたのか。魔物は? メーヴェとフィアラルは?


 体を動かそうとして、動かせない。

 痛いというのもあるけど、身体の上に何か……がれきが乗っていて全然動いてくれない。視界も真っ暗なままだし、救助を待つしか……救助してもらえるのかこれ? ってか寒い。


 『共鳴』を発動し、メーヴェとフィアラルの魔力に干渉して音声通信? を試みる。


 「たす……ゲフッ」


 あ、ヤバい。まともに声が出せない。上からがれきで押さえつけられているせいか、息が吸えなくて浅い呼吸しかできていない。

 普通にしゃべるのすら困難な状態。割と本気でマズイ状況かも知れない。


 「え!? これって!」

 「ウェーブ!? 無事じゃなさそうね、どこなの!?」

 

 非常にクリアな声が僕の頭に届く。空気の振動を魔力で再現しているので、インカムや電話での会話と違って目の前にいるかのようなクリアな音声を聞ける。

 ……じゃなくてとにかく、場所を伝えないと。


 「メーヴェ、近い」

 「どっち!?」

 「移動し、てみて……右」

 「こっち? もしかしてがれきの下敷きになってる?」

 「うん」


 あ、なんだか体が軽くなったような……あ、瓦礫がどかされた。世界がまぶしい。


 「いたわ、すごい怪我じゃない……! すぐ病院に連れていくわ、フィアラル! 手伝って!!」

 「だっだっ大丈夫!?」

 「そっち持って、救急病院はあっちよ」


 あ、抱き上げられた。すぐ近くに2人の声がするから、助けてもらえたんだと思う。世界がまぶしくてよく見えないけど。

 あー、なんだか安心したら眠くなっ…て……






 「……知らない天井だ」

 「お兄ちゃん!」

 「あ、起きた?」


 起きたので、定番の台詞をいってみた。多分ここ病院の個室だね、1人部屋は初めてだけど。


 「いった……」

 「まだ動かないで、骨折してるのよ」


 起き上がろうとしたら脇腹の辺りがいたくなった。とりあえず顔だけ横を向ける。

 そこにいたのは妹の鈴音と、魔法省の偉い人……作戦本部長さんだったっけ?


 「あなたのおかげでメーヴェとフィアラルは迅速に対応できたし、被害も最小限で押さえることが出来たわ、ありがとうね。

 ただ……次からはあなたも一緒に逃げなさい、あなたが死んだら元も子もないわ」

 「はい、僕だって死にたくないので」

 「その割にはずいぶんと無茶をしたじゃない?」

 「ほんとだよ、お姉ちゃんが戦いに巻き込まれて入院したって聞いた私の気持ちわかる?」

 「それはその、ごめん」


 怒られてしまった。 まあ気持ちはわかる、僕だって逆の立場だったら怒ると思うし。

 でも今回は仕方がない、そう思っている。実際僕は戦えないので、メーヴェとフィアラルを優先的に助けないと戦う人がいなくなってしまうわけだし。


 「ここからは業務連絡です。病院の入院費用については魔法省から出るので心配いりません。

 戦闘報酬についても問題なく振り込まれる手筈になっています、っていうかさせたわ」


 あ、戦闘報酬はともかく怪我の治療費とかも出してくれるんだね。ありがたい。


 「メーヴェとフィアラルは怪我とかしなかったんです?」

 「他人より自分の心配しなさいよ全く……ええ、大丈夫よ」


 ならよかった。かわいい女の子に傷をつけさせたくはないからね。


 「じゃ、私は帰るけど、ちゃんと退院まで大人しくしておくのよ」

 「私が見張っておくからね」

 「アッハイ」


 鈴音よ、もしかして僕に付きっきりでいるつもりなのかい?

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