25 面接……これ面接?
前回のあらすじ:杏ちゃんとの子を妊娠した報告をしたよ!
「ほう、キミが魔法少女ウェーブかね」
「アッハイ」
暁さんに謝られながら引き合わされたのは、どうやら魔法省副大臣らしい。
なんでも、初めての支援系魔法少女と言うことで、詳しく知るために面接をするとか何とか。いや、別にそんな大層なものではないんだけど。
「それで、どんな支援ができるんだね?」
「はい、えっと、魔法少女の魔力を共鳴させて増幅したり、長距離通信のようなことをすることができます」
「ふむ、となると魔法少女の戦術が広がるな……実に興味深い。あ、すまんが席をはずしてくれないか?」
「えっ」
「は↓い↑??」
え、なぜに。僕と二人きりで話したいと? ロリコンかと疑われるよ?
「いや、初めての支援系ということだからな。ぜひとも二人でじっくり話したい。いや、席をはずしてもらうよりもキミの部屋に行くほうが早いか。案内してくれないか」
「は、はぁ……」
いやまあ、別にいいけどさ。絶対に下心あるよね、このおっさん。
暁さんもメーヴェもアビスも、何か言いたそうにしてたけど……まあ、心配しなくても魔法省の偉い人なら変なことにはならないでしょ、たぶん。
と、思っていた時期が僕にもありました。
「では、全身くまなく観察させてもらおう」
そういって、部屋の中央あたりで突っ立っている僕の周りをぐるっと一周する副大臣。
視線がエロ親父のそれである。僕の魔法少女フォームはそんなに露出が多いものではないんだけど、やっぱり胸のふくらみとか太ももとかに視線が……ちょっと恥ずかしい。
「なるほど……ではキミの身体を見せてもらおう」
「え、今見てるのでは」
「いや、キミの生の身体全てをだ。と言うわけで、脱いでくれ」
……は? 脱いでくれ?
え、このおっさんに僕の全裸を見せろってこと?? いくら元々男だったからと言っても、それはさすがに無理がある。
「そ、それはさすがにちょっと……」
「できないのか? なら反乱の意思があると言うことだな」
え?
「そういうことなら、この支部への予算をカットせざるを得ないな」
こ、この人副大臣権限を使って、僕にエロいことする気だ!?
暁さんが申し訳なさそうにしてたのってもしかして、こうなると思っていたから……?
「どうする? 今脱いでくれるなら、反乱の意志なしと認めるが」
「……わかりました」
仕方がない、さすがに予算カットなんてされれば僕はともかく、暁さんやメーヴェ、鈴音にも影響が出てしまう。
めっちゃ恥ずかしいんですけど……。
脱いでいる途中も、じーっと見られている。
だんだん鼻息が荒くなってるよこの人……。
「ぬ、脱ぎました……けど」
「よろしい、ではそこのベッドに座ってくれ」
「は、はぁ」
座れと言われたので座る。すると、副大臣のおっさんがこっちに近づいてくる。
そのまま、手を伸ばしてきて――
さわ、さわ……
「ひぁっ!?」
「なかなかかわいい声が出たな」
身体を、触られる。撫でられてる。
これ、やだ、ゾクゾクする……き、きもちわるい……。
「あ、あの……これはさすがに、セクハラでっ」
「セクハラだと? これは正式な調査なのだが。拒否するのかね?やはり反乱する気か」
「い、いえ……」
絶対、違うでしょこれ……ただあんたが僕の身体を味わいたいだけでしょ。
「それじゃあ、くまなく調べさせてもらうぞ」
あ、なんか遠慮がなくなってきた……触られる、僕の身体、全部……!
「何してるんですか」
「な??」
「えっ」
後ろから声が聞こえたので、振り向くと。妹のアビスが立っていた。
入るときに鍵かけていたはずだから、転移能力で入ってきたな。
「……君も一緒に面談するかね」
「は? やめてください、お姉ちゃんも服着て。ちゃんと拒否しないとダメでしょ」
う、妹にダメだしされてしまった……。
「私の言う事が聞けないと言うのであれば、反乱の意思ありとみなすぞ」
「そうやってお姉ちゃんを好き放題しようとしたんですか……」
「この支部への予算がなくなってもいいのかね?」
「……」
副大臣を睨み付けるも、どうすればいいのかわからないのかそのまま動かないアビス。
そのアビスのほうへずんずん歩いていくおっさん。
「君もなかなかかわいいじゃないか。どうだ、一緒に親睦を深めようじゃないか」
「……」
「ちょ、その子は関係ないので!」
アビスの顎を持って顔を近づけ始めたので、慌てて引き剥がす。
僕はともかく、さすがにアビスに手を出されたくはない。
リリウムドールの能力を行使して、アビスを乗っ取って強引に自分の部屋に転移させる。
ごめん、鈴音。心配して来てくれたんだろうけど、戻ってて。
この人の相手するのは、僕だけでいいから。
これ以上はR18になってしまいますので、ノクターン版のほうでお楽しみください。




