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TS支援系魔法少女  作者: LIN
第2章 不幸属性が付いたらしい
16/27

14 魔法少女アビス

前回のあらすじ:

学校に荷物を取りに行ったら襲われたけど、メーヴェに助けられたよ!

これで無事に魔法少女寮にお引越しできるね!

 「……ごめんなさい」

 「謝らないでください、大丈夫だと思います。要は鈴音も魔法少女になればいいんですよね」


 魔法少女寮の、僕と鈴音の部屋にて。作戦本部長である暁さんが頭を下げていた。


 なんでも魔法少女寮は魔法少女のための設備であるからして、魔法少女以外の人間が暮らすことは許可できない−−と上からのお達しがあったとか。うーん。

 ま、そういうことなら仕方がない。鈴音にも魔法少女になってもらうしかないじゃん?


 「そうは言っても、魔法少女ってなりたくてなれるものじゃないし」

 「まあ普通はそうかも知れないけど。僕の能力で魔法少女にできるよ?」

 「……ちょっと待って、今、爆弾発言が飛び出なかった?」

 「僕の能力で魔法少女にできるよ?」

 「聞き間違いじゃなかったぁーっ」


 手で目元を覆ってのけぞる暁さん。なんというか、うん。ご苦労さまです。


 「希望者がいれば、女の子を魔法少女にできますけど」

 「おーまいがー」

 「なんかキャラ崩壊してません?」


 大変、暁さんが壊れた。


 「……ひとまず、その件については伏せておいてもらえるかしら? 軽い気持ちで魔法少女になりたいと思って押しかけられても困る」

 「ええ、わかっていますよ。今回は鈴音の安全のためでもあるので使いますが」

 「……他の子に使わないようにって、お願いできるかしら?」

 「そうそう使いませんよ。まあ、何かあれば相談しますので」

 「ええ、そうして頂戴。頼むわよ……本当に」


 まあ、暁さんの心配も分かる。知らない間に自分の管理する魔法少女がポンポン増えてましたー、なんて事になったら大変だからね。

 でも複雑というか、難しいよね。


 魔法少女を増やせばその分外の魔法少女の負担が減るし、ローテーションで回すこともできるようになるし、魔法少女同士の助け合いや交流もできてメンタルケアにもなる。

 でも逆にそれは危険な目に遭う女の子を増やすということでもある。うーん。





 「というわけで鈴音、魔法少女にならない?」

 「そんな能力初耳なんだけど。まあいいけど……どうすればいい?」

 「ちょっと触るよ」


 というわけで魔法少女寮、僕の部屋……になる予定の部屋(まだ正式な手続きは終わってない)。

 鈴音を魔法少女にするのだ。いやほんと、僕の能力ってやっぱり特殊だよね。


 『調整』もそうだけど、やはり身体の中心部の素肌で触れたほうが効率がいい。

 というわけで僕は鈴音の服の中に手を突っ込んで……うん、胸はちっちゃくてもちゃんと柔らかい。女の子の身体って不思議だよねー。


 僕の魔力を流し込み、『調整』と同じ要領で体内に魔力をなじませていく。

 既存の魔力回路が存在しない分、『調整』よりも楽かもしれない。さて、あとはどんな魔法少女になるかってところだけど。


 「鈴音、わかる?」

 「ん、まあ一応なんとなく分かるけど。……今すぐなる?」

 「そうだね、ちょっとなってみよっか」

 「わかった」


 「どこにいても、会えるように」

 「何があっても、助けてみせる」

 「空間(ばしょ)を超え、向かう先は」

 「衣装(フォーム)深渊(アビス)


 鈴音の身体が白く輝き、魔法少女の姿になる。

 うん、やっぱこうしてみると姉妹だなって思う。僕をひとまわり幼くしたような感じだ。あとオッドアイ最高。


挿絵(By みてみん)


 「ん、こんな感じ」

 「うん、変身時の文言に気になる部分があったけど……まあとりあえず魔法少女になったってことで」

 「変身時の文言……あれ、お姉ちゃんを助けたいって思ったらあんな感じになったけど」

 「あ、僕……そうか、僕かぁ」


 な、なんだか少し恥ずかしいな。まあ嬉しいは嬉しいけど……というか。


 「えっと、自分の能力と名前って分かるかな」

 「ん、魔法少女アビス。空間跳躍の能力」

 「空間跳躍?」

 「瞬間移動だよ」


 あー、なるほど。直接戦闘には向かないけど、魔法少女の送迎になら使えるかな?


 「んじゃ、僕は暁さんに報告してくるから」

 「いってらー」


 というわけで、僕は再び暁さんの元へ。

 メーヴェとフィアラルにも、改めて紹介しなきゃいけないなー。再調整もしたいし……ちょっと『共鳴』で話しかけてみるか。

はい、というわけで魔法少女アビスの誕生でした。

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