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TS支援系魔法少女  作者: LIN
第2章 不幸属性が付いたらしい
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12 お姫様抱っこ

前回のあらすじ

共鳴で魔力増幅したらメーヴェがプラズマ砲とか撃って勝利したみたいだよ!

 怖い。地に足がつかないことがこんなに怖いとは。


 僕は今、メーヴェに運ばれている。

 お姫様抱っこをされて、空を飛んでいる状態だ。風を切る感覚が気持ちいい、なんて考えるような余裕はない。体制的に下が見られないのが唯一の救いか。


 「なんだかかわいいわね」

 「え?」

 「怖がって私にしがみついてるのが、ちょっとね。まあ、もう着くんだけど」


 そういいながら、メーヴェは高度を落としていく。あ、警察の建物が見えた。でかいな。


 「この県の本部警察署よ、ここで被害届を受理してもらえることになっているわ」


 そういって、僕を下ろしてくれるメーヴェ。僕は大人しく降ろされーー


 「うわぁ!?」

 「あ、あらごめんなさい。大丈夫?」

 「だ、大丈夫大丈夫」


 着地に失敗して尻餅をついてしまった。僕運動神経が皆無だからね、仕方がないね。

 メーヴェが差し出してくれた手をとって立ち上がり、警察署へ向かう。


 その後、無事に被害届は受理されたのだった。






 『手続きが完了したわ、いつでも引っ越せるわよ』

 「有難うございます、本部長」

 『そんな堅苦しい呼び方しなくていいわよ。メーヴェやフィアラルちゃんみたいに暁さんでいいのよ?』

 「アッハイ、じゃあ……暁さん」

 『うん。それじゃ、荷物の配送はうちの車で迎えに行くから、そのときに一緒に詰め込んで。家具や家電なんかは準備してあるから問題ないわよ』


 被害届を出してから数日後。僕と鈴音は家のなかでのんびりしつつ、引っ越しの準備を進めていた。母親? 電話したらめんどくさそうに手続きだけするからあとは自分でやれと言われましたがなにか?


 「では、えーっと、いつごろになりますかね?」

 『そうねー、あなたたちの準備が出来ていれば明後日からでも受け入れは出来るけど』

 「じゃあ、それに合わせて……といいたいところなんですが、実は學校に荷物が残ってて。月曜日に取りに行くので、火曜日あたりでいいですかね?」

 『ええ、それで問題ないわよ。え學校に行くの?』

 「ええ、まあ荷物を取りに行くだけなので大丈夫ですよ。鈴音も一緒に行くし」

 『そう……でも気を付けてね、実際に襲われた前例があるんだから』


 まあ、心配されるのはわかるけど。流石に被害届を出されてるんだから大丈夫でしょ。

 というか、実際あった時の反応を確かめたいというのもある。謝ってくれるなら取り下げも考えてるしね、僕だって好き好んで同級生の人生を破壊したいわけではないし。


 『一応メーヴェに言っておくわね』

 「いや、メーヴェも學校があるんじゃ?」

 『あら、知らなかったかしら? 彼女中学を卒業してから専業魔法少女になってるのよ』

 

 え、なにそれ初耳。年齢的には僕とかわりないように見えるけど……中学を卒業してからって言っているあたり、高校には行ってないんだろう。


 「じゃあもしかして、メーヴェも一緒に行くと?」

 『私としてはその方がいいと思うわよ。あなた戦うどころか、空を飛んで逃げることもままならないでしょう?』

 「ま、まあそうそう襲われたりはしないでしょ、多分」

 『実際に襲われた人が何を言ってるんだか……』


 あきれられてしまった。うーん、事件直後だし流石にないと思うけどなー。

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