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皇国皇道  作者: 夢橋 簓
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第1話

「これより陸軍定例会議を始める」


何度も行ったきた定例会議が始まった。

しかし、今までとは違って1番前に私がいる


(今回の内閣で、天皇陛下から陸軍大臣の任を仕った

しっかり陛下の役に立たなければ)

心の中で絶対的な覚悟を決めてこの場所へきた。

ここは帝都東京にある陸軍省会議室

中将以上の計20人が集まり今後の展望を話し合う予定だ。



「まず初めに、新しい陸軍大臣からご挨拶を頂く」

山縣有朋参謀総長の言葉で全員の視線が一気にこちらへ向く、やはり慣れないな


「今回より陸軍大臣を担当させて頂く、よろしく頼む。さて、早速本題に入ろうと思う。山縣殿今の日本の状況を確認したい。」


「分かりました。

1905年我が皇国は、露帝に敗北しました。これにより開戦派であった桂太郎内閣が、敗戦の責任を負い、退陣、その結果、今回開戦回避派であった伊藤博文が首相にご就任されました。

敗戦のショックで国内世論の動きがあまりよくありません。先月も東京日比谷で暴動があり、負傷者が出ています。

政治に関して言えば、日露戦争で陸軍が惨敗したのに対して、海軍は対馬沖海戦で大勝したので、海軍の連中が力を付け始め、政治に介入しています。今回の内閣では、先の戦争の英雄、 東郷平八郎殿 が海軍大臣へとなっています。」


「また、海軍の予算が年々増え続けており、陸軍とは比べ物にならない程です」


海軍の奴らは、大艦巨砲主義すぎる、この間も会議で予算が足りないとほざいていた。とりあえず戦艦に大砲を付ければ良いと思っている。



「説明感謝する、

次に 大山巌 元帥殿、海外の状況を教えてくれ」


「了解しました。

今の海外の状況は、簡単に言えば三強時代と言ったところでしょうか大英帝国、ドイツ帝国そして……」


「ロシア帝国か…」


「そうです。皇国に勝利したロシア帝国は、満州を取り込み不凍港を確保し、さらには1ヶ月ほど前モンゴルと露蒙戦争で勝利し、今は中国に対して圧力をかけています。ロシア帝国の領土はユーラシア大陸の約半分程であり、圧倒的に国として強くなりました。それに対して、3B政策で力を強めた、ヴィルヘルム二世率いるドイツ帝国

そして、七つの海を支配するロイド・ジョージ率いる 我が友邦 大英帝国

この三国が睨み合っています。」


「他の大国はどうなんだ」

大三軍担当 乃木希典大将 が仰った


「イタリアは、未回収のイタリアを巡り

オーストリア・ハンガリー二重帝国と揉めています。

フランスは、対独の為にロシアと露仏同盟を結んでおり、シベリア鉄道の敷設を行いました。」


「各国の同盟関係も教えてくれ」


「はい、まずドイツ帝国、オーストリア・ハンガリー帝国、イタリア帝国で結んでいた三国同盟が解消ました。

また、強大化したロシアに対しイギリスが、ドイツ帝国と英独同盟を締結しました。さらに、イタリアと英伊協商を結んでいます。

一方対独復讐に燃えるフランスは先程述べたように、ロシア帝国と露仏同盟を、また、英伊協商に対抗して、オーストリア・ハンガリー帝国と墺仏協商を締結し、対抗しています」








時は明治三十八年(一九○五年)



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