未定7
(これは──)
撫で続けて気付いたのだが、その子の耳は少し尖っているような。
それに…青髪か…。
ё名前─不明
ё種族─ハーフエルフ
ё年齢─5
自分の観察眼にて見える範囲のステータスが開示される。
とりあえず、見られる&見たい部分を表示させたが──。
(ハーフエルフか……道理で)
年齢は5歳か、本当に同い年だな。
「──!! だ、ダメ……」
自分の手が頭を撫でているのと、耳を触っているのに気付いてか。
落ち着いて来たその子は咄嗟に両手を耳に当てる。
「耳は隠さないとダメって──ママが……」
「耳……?」
それでカーラとトーリも気付いたのか、その子の耳を見る。
「あら……」
「そういうことか──」
カーラとトーリは何かを察したように深刻そうな顔を一瞬だけ覗かせたが、その子にはバレなかったようだ。
直ぐに笑顔になり、安心させるように言葉を投げ掛けるのだった。
「私の……名前は……レイって言います」
たどたどしくもその子はレイは自分の名前を教えてくれる。
「良い名前だわね」
「あぁ──そうだな」
カーラとトーリは微笑む。
僕もそれにつられて顔が弛むのが分かる。
「とりあえず、何か食べましょう?」
「そうだな! 詳しい話は食べ終わったら話そう」
そしてカーラはキッチンへ、トーリはまだ服装も汚れてはいたが、レイ含めて最低限綺麗にして食卓へと向かう。
自分も空気を読んでその後に続いていくのだった。