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未定67

『あれ……ここは──』

「良くやったわ! 流石私のトオル!」


女神曰く、女神様の空間らしい。

神? にもなった僕はまだ人だが意識を手放している時は呼ぶことが出来るようになったらしかった。


『は、はい──なんとか』

「あっ! ゼウス……えぇと最高神なんだけれどもね? 特例でペルソナの所持をあなたに認められたわ! それに享楽は空席になるけれども、あなたには──いえ、これはまだ秘密にしておこうかしら」


『──? 女神様? 僕が初めての転生案内だったんですか?』

「──あはは。 ゼウスからお願いされちゃって、でも私案内だけじゃなくて、世界のモデラーとしてあなたに色々と助言したりそして、その世界の管理をしていたのよ? あなたって、ここでもあっちでも素敵で……それで、ええと……」


チュッ──と唇に何かが触れる。


「これが私の答え、女神が絶世の美女なんて言われてる私が一目惚れなんてねぇ──ははは。現世はもう先約が居るのよね。私は出来る女だからね、待ってるわ! あっ! でも女性を泣かしたり、あのロキみたいな女たらしで最悪な男になったらダメだからね? 分かった?」

『え──? あ、は、はい? えっと、このキスはえっと……』


「は、恥ずかしいからバイバイ! また逢いましょう! 待ってるから!」

『えっ?! またこのパターンですか?! 女神様っ?!』


  *


ガバッ──と起きると豪華な天井が見える。

あれ、ここは──。


手を握られてる?

そっと──見てみると。

そこには僕の手を握っているレイが居た。

あれ、可愛いな──そっとキスの感触が思い起こされる。

そっと頭を撫でると──。


「ううん──」

とレイは目を覚ます。


「トオル──?」

『うん、ただいま──』

「トオル! トオル! トオル──!!」

そこからはレイが抱き締めて離れなかった。


その騒ぎが聞こえたのか皆がやってくるのは直ぐだった。


どうやらここは王室らしかった。

自分の回復を待って──シエル、いや、トオルとして国からの褒美を与えられると言う事だった。


  *


「して、トオルよ。 そなたの望みはなんだ、何でも言ってみるが良い」


──レイの不安そうな表情と視線が視界に映る。


「では、王様。 私はパーティーのレイと結婚致します。 その際は街シェルティにて居を構え、そこの学舎にて教鞭とそして、ギルドの手伝いをしたいと思います。許されるならば最寄りに私の名もない村があります。そこの恒久的な平和とそこに住むレイとの……私たちの両親、トーリ、カーラ、ノーラの安全と平和をお願いしたく存じます!」


「──!!」

声にならない歓喜の声が聞こえて振り向くとレイがボロボロと涙を溢しながら、丸まっている姿が見えた。

元から小さいのに──全く、可愛い自慢の……嫁だ。


「ふむ、全面的に認めよう。して、私からも願いが」

『はい?』

「そなたに今度こそ、ギルドランクSSS。我が国ヘルメスの現代では1人目になるのをそなたに与えたい。受け取ってくれるだろうか?」

『承りたく存じます』


「「「おおおおおお────!!」」」


  *


そして、自分の肩書きは

学舎の講師、シェルティのギルドサブマスター、国内唯一のSSSランク冒険者、レイの夫──可愛い息子、娘達のパパとなった。


街シェルティは自分が存在する事で一気に開発と発展が進み遂には第2の都市の様相──いや、今や都シェルティと言われている。


名もない村は今やシェルティの領土内で、レイと自分の自宅の隣に両親とノーラさんは越して来ている。


あぁ──。

マリとバル、リンとシュンもいつの間にか……夫婦になっていた。

いや、元からそんな気配があったが、自分の王との謁見の時に痺れ焦がれてしまったらしい。

一気に進展して、皆で仲良く結婚式を上げて、皆で一緒のベビーブームだ。


「お帰りなさい、トオル!」

『ただいま、レイ』

僕の奥さんは世界で一番可愛い。

今でもラブラブだ。

いや、レイの方がもしかしたら──? 次の子供も欲しいと言われている。

もっと、頑張らねば──。


そんな感じで月日は過ぎていく──。


  *


『ここは──』

「お疲れ様!」

『女神様?!』


むぅ──驚く事無いじゃない!

だって、ステータスには書いて居たでしょ?


……ははは。


ё神(人?) 死んでから括弧の部分の表記が入れ替わったか。

ёトオル

※女神リベルタスの婿

ёエクストラスキル

神々の祝福、邪神の祝福、女神……

※※※更新中──

全能(※ゼウスの片腕)

ёスキル

全能(※ゼウスの片腕)


そう、エクストラスキルとスキルは更新されてしまったが。

あの最後のキスの瞬間に女神リベルタスとの縁が出来ていたらしい。

現世に戻ってからステータスを開いて驚いたものだった。


「ゼウスからバランスの神として片腕として宜しくって! 後! 私との子供も──ね?」

『えっと──』

「私とじゃ……やだ?」

『いやでは無いです』


「うふふ! トオル? あなたは死んで異世界転生して人生をやり直したけれども──これからは私と一緒に人生を謳歌しましょ!」


はぁ──全く。

レイには実は話していた。

僕の事を──いや、ゼウスから許可されたのだ。

愛する妻になら教えても良いと。

そして、目の前の女神リベルタスは慈愛に溢れた神だった。

産まれてくる子供をゼウスの認可を押しきって得て、ある日夢の中でレイのに会って直接話し合ったらしい。


そう、産まれてくる子供──神様にレイの魂をと。

全く──1人の妻だけを愛する人生になると思ったけれども。

最後は2人の妻を愛するようになるかも……いや、なるのだろう。


そして、僕の女神リベルタスと女神レイの人生は始まるのだった。


  *


「バランスの神─トオル」

「自由の女神─リベルタス」

「慈愛の女神─レイ」

彼、彼女らに祈りを──。


「あっ! 今何か聞こえた気がする!」

「えー?! 加護得られたって事?」

「待ってステータス……あれ?」

「ん? どうした?」

「愛する子供への祝福? なんだこれ?」


「ノーラお婆ちゃん! この祝福ってなんだろう?」

「ふふふ~、何かしらね~」

ノーラお婆ちゃんはエルフだから長命で、そして綺麗だ!

僕の祝福を聞いて、嬉しそうに微笑んだだけだった。

でも、凄く嬉しそうにしているのだけは僕には分かった。

愛する子供への祝福か……祖先にトオル? レイ? って居たような気がするかも?

……でも、神様からの祝福か!

うん、僕は頑張ってみるよ!


そうして、現世では子供へと物語という人生は引き継がれていく──。

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