未定25
『これは──』
ё偽装の指輪
神々でさえ誤魔化せるかも知れない指輪
『ありがとうございます──』
名もない空間にお礼をいうと幾分か周囲の剣呑とした空気が弛緩したのが分かった。
これは使えるぞ──。
指輪を指に嵌めると自分にフィットするようにサイズが自動調整される。
効果は単純に着せ替え機能だ。
スキルの恩恵までフィードバッグされるという優れものだ。
これなら、一気に変装して立ち回れる。
それに付けてる指輪も偽装時は禍々しいが、解除すると質素な物に変わるという徹底ぶりだ。
これは自分の状況というか背後を読んだかな?
神の力がどこまでかは分からない。
ペルソナの効果が出てないとなると、見聞きしたという結果に辿り着いていないという事なのだろう。
『さて、そうなるととりあえず──』
時間も結構経った気がする。
飛ばせば本日のギルド受付終わりには間に合うはずだ。
倒れたデミタウルスを空間収納して、僕は急ぎシルティへと戻るのだった。
その日ギルドは大きく騒いだ。
それはそうだ新種の悪魔だ。
そして倒したのが中級になった最速のソロのルーキーだ。
僕はその日、特例でランクをBに繰り上げられた。
Aランクに限っては国のギルド本部じゃないと出来ないとの事で──ここで出来る最高ランクに最速で辿り着いた事になった。