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未定②

『おぎゃ──?』

『おぎやぁぁぁぁ──!! おぎゃぁぁあ──!!』

いや、自分の中では。

えっ?

ええ──!! うそぉ──!!


っと、言ったのだがお分かりだろうか?

いや、分かろうはずがないか。


うっ──涙が鼻に入って息がしづらい。


「おぉ──! これが我が息子!!」

「ふふ──あら泪が鼻に……」

何とかまだボヤける視界を巡らすと黒髪の──男性と女性が映る。

女性の方が僕の鼻の泪を拭いてくれたお陰で息がしやすくなる。


「ほらぁ──パパですよ!」

「あら、──ったら……あっ」

「おお、すまない──大丈夫か?」

「ありがとう、──た」

まだ耳がちゃんと機能していないのか、言葉は所々聞き取れる。

でも、視界に見える文字は読め──いや、読めるようになった。


(あれ、これって赤ん坊の手だよな)

『あぁぶ──』

手を翳してみると小さな手が見える。

そして、あぶあぶ声……赤ちゃんの、いや自分の声が聞こえる。


(文字が読めるようになったのは祝福の影響? そうなると言葉も?)

一瞬、この赤ん坊の言葉で何かを話してみようと思ったが即座に辞める。

普通に考えて、そんな産まれた赤ん坊が言葉を話すなんてシュール過ぎるだろ?! っと当たり前に考えたからだ。


(こういうのって何か分からないのかな……おや)

念じたら何かがうっすらと──いや、ハッキリと見えてきた。

ステータスか?

体力? 魔力? 精神力?

エクストラスキル…に神の祝福? ペルソナ?

スキルは…空白か。

それにご丁寧にスキルポイントやら熟練度やらも見える。


スキルは…スキル項目なんて見えるのか。

うは……なんだこれ!

た、楽しいぞ!!

いや、待て待て…


「あら……急におとなしく──?」

『おっ、おっ──ぎゃぁぁぁ!!』

「おお! 大丈夫みたいだ!」

黙ってしまった自分に親だろう。

いや、まごうことなき親だろう2人が心配顔で覗き込んでいたのでしっかりと赤ん坊の役目を果たす自分が居た。


(うぇ──また涙が鼻に……)

と、とりあえず──状況を整理しないといけないな。

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