未定13
「なんだ──このガキ! 早い!」
筋力増強 7
筋力補正 5
父さんの能力だ。
そこに
剣技 7
「うわ──なんだ! 水の刀剣?!」
魔力操作 6
魔力補正 6
水属性 5
母とドルマンさんの能力だ。
(ウォーターブレード──!)
高水圧で生み出される刀剣は盗賊を袈裟斬りに斬り裂く。
「な、なんだ──これ! 聞いてない! 聞いてないぞ!」
「おい! お前ら逃げるな! 陣形を組め!」
何人か仲間を殺されて焦った盗賊は逃走を始める者も出始めるが──。
「「「グハッ──!」」」
土属性 4
(ストーンニードル──!)
水属性と土属性の複合魔法で泥を作りぬかるんだ場所に突起した石槍を生み出す。
それらに串刺しになった盗賊は絶命する。
「くそっ! ガキ! お前ら──何者だ!」
首領が目の前で吠える。
その間に──ウィンドアロウ……風の矢を射ることで残りの生き残りも心臓に1突きで屠る。
「くそっ! くそっ! くそっ! くそぉぉぉ──!」
血走った目の首領が爆発的に強くなるのを感じる。
限界突破 1
レアなスキルだ。
己の限界を一時的にでも飛躍させるスキルだ。
「へへっ──この俺はもう誰にも止められないぜ?」
血走った目の首領は猛然と自分へと巨大な剣を振りかぶって来る。
『見苦しい──!』
巨大な剣をウォーターブレードで両断する。
「なにっ?!」
血走った目を更に開く首領の大男がそこに居た。
「くそっ!」
そして、一瞬だけ恐怖を覗かせた大男に自分は──。
『ブレインアウト!!』
闇属性 5
から覚えられる意識消失魔法をかける。
恐怖を抱いたものにかけられる魔法だ。
ガタンっ──
客車からの物音に気付いて振り向くと客車から落ちたレイが居た。
「トオル……トオル……トオル──!」
周りの気配……
危険察知 7
にて周囲の危険が無いのを確認して急いでレイの元に向かう。
『レイ! 大丈夫か──?』
「うん、うん、うん!! ──怖かったよぉぉぉ!!」
そして、レイが大泣きする。
御者の人間もそれで意識が浮上したのか、冷静さを取り戻していき──そして周囲の状況へと困惑するのだった。
『御者さんごめんなさい、ひとまず村へ1回戻れますか?』
「あぁ……ぁ──はい」
レイが落ち着くまで抱き締めながら背中を撫でて僕たちはまた村へととんぼ返りするのだった。