表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
くろねこ契約  作者: うみ
4/8

魔法学院

「あれー?なんだ、ノアも観に来たのか。リュカは一緒じゃないのか?」


僕は先生の言葉にムッと顔をしかめ無言のまま校庭端にある階段へと腰を下ろした。


「ははは、悪かった、悪かった。もう契約してるあんたらにやることはないけど、まあ見学くらい、いくらでもしてってくれ。」


そういう母の顔はキラキラと輝きどこか楽しそうだった。


「…僕が、“普通”だったらー…母さんも、そんな目を向けてくれた…?」


絞り出すように呟いたその言葉が母の耳に入ることはなかった。


代わりに「先生見てー!エマが白蛇と契約したのー!」という生徒の声に「白蛇!?それはすごいな!この授業をしていてそれを召喚したのは久しぶりだよ!」なんて興奮気味に駆けていってしまった。


後に取り残された僕は続々と召喚を成功させる生徒たちを後目に「はあ…」と小さくため息をつく。


「わたし白ネズミだったー」

「わたしは白ミミズク。」

「そんなの全然いいじゃないか。俺なんて白カエルだぜー」


様々な声が飛び交う中、僕は天を仰ぐ。


普通、“白”だよな…


この世界には白しかいない。

カラスや猫もおとぎ話や空想の世界には黒いものもいるが契約の魔物は全て、白いのである。


黒は存在しない、はず…なのに、な…


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ