表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/179

フェイク34 天使の内に潜む鬼

「……………………………」

「凛くん、どうかしましたか?」

「……………わかりません」

「そうですか……どこがわからないのでしょうか?」

「ほとんどわかりません」

「………今日から徹夜ですね」

「えっ?」

「あと2日でテストが始まるのですよ。テスト期間中も勉強は続けるとしてこの二日間、普通に勉強して問題が解ける様になると思いますか?」

「………………思いません」

「そうですよね。だから本当はお勧めできませんが徹夜です。明日は二時間だけ寝ても大丈夫です。テスト前日ですからね」

「…………………」


葵が鬼に見える。

その天使の様な笑顔の裏に潜む魔物が……


「凛くん。変な事を考えてたりしませんよね」

「はい、もちろんです」


そこからは俺の精神力と集中力が擦り切れて穴が空いてもお構い無しに葵先生による超特訓が繰り広げられた。

人生の中でこれ程勉強に集中したのは初めてだ。

今までも、試験の度にそれなりに勉強して来たつもりだったが、あんなのは勉強のうちに入らないというのを思い知らされてしまった。

今やっているこれこそが本当の試験勉強。眠っていた脳細胞が一つ残らず叩き起こされた。

二十四時を回ってからは眠気が襲って来たりもしたが、葵先生はそんな事はお構いなしに俺の脳細胞を叩き起こしてくれた。

そして驚いた事に葵先生は朝まで俺の勉強に付き合ってくれた。


「葵まで徹夜する事なかったのに」

「だって私が寝てしまったら凛くんに教える人がいなくなってしまうじゃないですか」

「本当にありがとうな」

「いえ、パートナーですからこのぐらい当然です」


やはりパートナーだったらこのぐらいは当然なのか?

前回も同じ様にパートナーだからと言われたが、パートナーならこれほど色々やってくれるものなのだろうか?

今まで仮パーティしか組んだことのない俺には分からない。葵には感謝しかないが、正直学園でまともに授業を聞いていられる自信はないのでせめて先生にバレない様に眠りに入らなければならないだろう。

今日も繰り広げられるであろう超特訓に備えて授業中にしっかり寝溜めをしておく必要がありそうだ。

ちなみにテストが終了するまでのおよそ一週間はサバイバーの依頼通知が入らない様にOFF設定に切り替えをさせられてしまった。

テスト期間中でもサクッと狩りに出ようと思っていた俺が浅はかだった。

その後昨日と同じ様に葵と一緒に学校へ向かったが、今日は疲労の為か全くと言っていい程視線は気にならなかった。

そして授業が始まり一時間目はなんとか耐え切ったが、二時間目と三時間目は完全に夢の中へと誘われてしまった。四時間目の途中から立て直して真面目に授業を受けたが先生からは死角になっていたのか一度も注意を受ける事は無くお昼休みを迎える事が出来た。

お昼になると昨日同様に葵が教室に現れた。


「凛くん。お弁当食べましょう」


まあ、今日までの特別だから突き刺さる視線も気にせず葵のお弁当をじっくりと堪能する。


「やっぱりおいしいな」

「そう言っておいしそうに食べてくれると、これからも作り甲斐があります」


これからもって今日までの間違いだろうけど本当においしかった。またいつか葵のお弁当を食べてみたいな。

【読者の皆様へお願い】


いつもありがとうございます。

5位に落ちてしまいました。4位に戻れる様に頑張ります。応援よろしくお願いします。

是非ブックマークとスクロールして下部の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にお願いします


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ▼▼▼ 画像をクリックすると紹介ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
  ▲▲▲ 画像をクリックすると、紹介ページにアクセスできます ▲▲▲  
― 新着の感想 ―
[一言] 順位を気にせず、 面白いお話お願いします。
[気になる点] なぜ今日までと思い込んでいるのだろうか? [一言] 「(人生の)パートナーですからこのぐらい当然です」 やはり(チームの)パートナーだったらこのぐらいは当然なのか? 凛が流石に鈍す…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ