１０億円当たったら私設天文台を作り夜は星を眺め昼は寝て過ごしたい。（小夜物語 第７１話）
今年のジャンボは前後賞合わせて１０億円だ。
今まさに年末ジャンボも発売されようとしていますよね？
１０億円ですよ。
あなたならどうしますか？
先ごろ亡くなった資産家老人のように
若いオンナを金で愛人として買い？ますか？
それとも世界旅行なんてのもいいですよね
世界大放浪
高級ホテルを泊まり歩く、
素敵じゃないですか？
あるいは高級マンション（億ション）を買って優雅に過ごすなんてのもいいですよね。
ブランドを買いまくる、なんてのも女性なら考えそうですね。
ビトン
ケリーバッグ
エルメス
ロレックスの金無垢時計
良いですよね。
高級車を買うなんてどうでしょう。
ベンツの最高クラスとかいいんじゃないでしょうか
あるいは一流画廊で名画を買いまくる、
でも名画って１０億円以上のものなんてザラですからね
モジリアーニの裸婦が３０億円
ゴッホが４０億円
ピカソが５０億円
名画の世界では１０億円なんて「はした金」なんですよ。
あるいは趣味でアンティークとか骨董を集めていらっしゃるなら
あなたの好きなジャンルの品を買いまくる、、なんてのもいいでしょう。
アンティークドールコレクター
伊万里コレクター
硝子コレクター（ガレ。ドーム、ラリック）
マイセンコレクター
銀食器コレクター
アンティークジュエリーコレクター
あるいはあなたが好きな画家の絵コレクター
さっきのようなとびぬけた画家じゃなければ１０億あったらけっこうそろうでしょう。
ちょっとした個人美術館だってできますよ。
１０億円の使い道、、まだMだいくらでもsるでしょうね。
というわけで前置きが長くなりすぎました。
本題の
１０億円当たったら私設天文台を作り夜は星を眺め昼は寝て過ごしたい。
ですが、、、
私
実は結構な老人？でして
持病もあり
毎日薬も飲んでいます。
というわけで「享楽的」な道楽に１０億円使うことも無理な体なんですよ。
体はもうがたがたです。
魅力的な女性が来ても、、何もすることがありません。
ベンツ乗り回すほどの体力もないです、
まして世界旅行なんて体がムリです。
まあ趣味の骨董収集も、私が集めてるのは庶民骨董ですから
１０００万もあればそのジャンル的にそろってしまうでしょうね。
完集、ということです・
というわけで体を使うのがダメ。
持病のクスリでやっと維持してる状態ですから。
若い女性になんかもう用は在りません。
若い看護婦にはしょっちゅうお世話になってますがね。
旨いものを食い漁るのもできません。
そういうのは禁止されているのです。
医者から。
というわけで
身体を使わない趣味
しかできません。
読書も大好きで本は散々読んできました。
この私のブログの投稿作品を見ればお判りでしょう。
様ざまなジャンルの本を読んできました。
哲学、宗教、文学、歴史、神秘学，オカルト。
ですが最近はすっかり根気が無くなり
活字を老眼で追うことが苦痛でたまらないのです。
２万冊もあった古書も売ったり捨てたりして今手元にあるのはほんの２０００冊です
骨董品も売ったり捨てたりして今手元にあるのは盛時の十分の１です。
最近縁者が立て続けに亡くなりました。
６５歳と、７５歳でした、
何れも急性心不全であっけなく、、。
まあ１０年も寝たきりで管につながれて垂れ流しで、、挙句、、しぬよりもある意味、幸せ？でしょうね？
あれ？またまた前置きが長いですね？
というわけで
もしも１０億円あったら
私はどっか山奥の小高い丘に私設天文台を作り、
そこに天体望遠鏡を据え付けて、
夜は星を眺めて宇宙の神秘に包まれ
昼はうとうとと寝て過ごしたいのです。
田舎の山里などをドライブすると小高い丘の上に
私設天文台のドームを見かけることがありますよね？
あのほら
いかにも天文台ですっていう、あのドームですよ、
中央が分離して開口し、そこから大きな天体望遠鏡が覗く、、あれですよ、
ああいうドームに寝泊まりして、そこから一歩も出ずに過ごす。
持病薬を呑み
何とかガタガタの老体を維持して
星の世界に心を飛ばす、
素敵じゃないですか・
あのドームと天体望遠鏡のセットでいくらくらいかかるんでしょうか？
ドームといっても個人の私設ですから、、１０億はかからないでしょう？
かっては肩で風切って世間様を小ばかにして闊歩していた若い私
でも瞬く間に月日は過ぎ去り
今や立派な持病持ちのおじいさん。
親類縁者や
知己友人もどんどんなくなってゆきます。
ああ命のはかなさよ、
あんなに若かったのに
あんなに美少女だったのに、、
今ややせこけたよぼよぼの老婆です。
青春の夢をあきることもなく語り
人生に夢をはせたあの頃、
君は若さに充ちてはちきれそうだったよね？
それがあっという間に夢のない老人性うつ病になりはてるとは
ああ人生のはかなさよ、
命のあわれさよ、
と、、
でも
１０億円って
当るはずもありませんよね？
ジャンボ宝くじの１等当選確率は
聞くところによると５００万分の１だそうですね？
簡単に言うと５００万枚買って１枚当たる、、ということでしょ？
当るわけないよな。
ああ私の夢も所詮はドリームで終わるしかないのはわかりきったことですよね。
１０億円当たったら私設天文台を作り夜は星を眺め昼は寝て過ごしたい。
夢よ
覚めないでくれ
どうせもう老い先短い私に
夢見ることしかできないという権利を奪わないでくれ
ええい
ままよ
こうなれば
昔露天市で５００円で買った
古い双眼鏡で今夜もまたお月さまのクレーターでも見て
秋の夜を過ごそうかな
なんかずいぶん世知辛い現実に戻っちゃいましたが
まあいいか？
おつきさまはなんでもみおろして
なんでも知っている
お月さま
こんばんは
また今夜も眺めに来ましたよ、
お月さま
私は持病持ちの老い先短い老人ですよ。
お月さま
寝たきりで管につながれて褥瘡だらけで
垂れ流しで、長生きなんてしませんように
お月さま
お願いしますよ
お月さま
付記
「小夜物語」のシリーズはすべてがフィクションであり、現実に存在する一切と何の関係もありません。
私が妄想した完全なフィクションです。
内容はもちろんのこと、作中の人名及び地名・年代などもすべて架空です。
お知らせ
小夜物語シリーズを、全話お読みになりたい場合には、「小説家になろう」サイトのトップページにある「小説検索」の欄に、「小夜物語」と入力して検索すれば、全作品が表示されますので、たやすくお読みになれます。
