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ハイライト ⑦

次で終わらせようと思ったら少し長くなりました

 5人が揃っているこの場所にいるのが息苦しくって、屋敷に入ろうかと思案した。屋敷にはクラスの連中が揃っているんだろうが、誰がいたところで僕に構うヤツがいないんだから、ここに比べればまだマシなように思えた。


 ふう、と俯いて溜め息を1つ。視線をやや上げると煉瓦で囲われた花壇があり、茶色い土から伸びた緑の茎の所々に赤、青、黄色の花が付いていて、その辺りを色鮮やかな蝶がのんびり飛んでいた。花壇の脇の草地では兎の親子がもぐもぐ口を小刻みに動かしている。


 その様子にニッと口の端が上がる。少し優しい気持ちになった。そして、よっと立ち上がろうと尻をベンチから浮かせ掛けたときだった。


「GLO、キミは何か勘違いしてるよ」


 MHKが涼し気な笑みを浮かべて言ったので、僕はまたベンチに腰を沈めた。


「私達はこのDCOからは何も聞いてないよ。私とHDKは元々旅行計画のことは知ってたんだ」


 彼女がそう続けた。


「【この】DCOって・・・・・・おかしくない?」

「だって、私の思い出の中には別のDCOがいるんだもん」

「ああ! 未来のオレか」

「そ、【その】DCOね」


 僕はMHKとDCOの会話に圧倒されていた。なにしろDCOにしたってMHK、HDKにしたって別々の時間を過ごしてきたはずなんだ。なのに、なぜ、MHKとHDKが旅行計画のことを知っているのか。


「なあ、おたくら3人とも別々の未来から戻ってきたんだよな?」

「ええ、そうよGLO。だけど私達は全く別の未来を歩んできたわけじゃないんだ。だって、私が ≪リセット≫ するときにはすでに旅をしてきたDCOがいたし、MHKの番のときはDCOと私が旅を経験済みだったわけだしね」

「あ」

「そう、≪リセット≫ してこっちに戻ってくる前にDCOとHDKから話を聞いたんだ」

「なるほどぉ!! そういうことだったのかぁ。ふ~ん、じゃ、いまのオレとは関係ないな」

「ぐぬぬ」

「だったよな? GLO」


 DCOが得意気に笑みを浮かべた。さっきの僕と同じ言い方をすることで、未来の自分の発言といまの自分が無関係であることについて、すでに僕の同意は得られているのだと、こう言いたいのだろう。


「さて、なんのことだか」


 苦し紛れなのは分かってるが、とぼけてみた。


「嘘つけ! とぼけんのが下手なんだよてめえはよぉ。目が泳いでるしな」


 しまった。動揺し過ぎて ≪ポーカーフェイス≫ を使うのを忘れてた。


「ま、そうだな。未来の自分の発言にまで責任を負うことはない。それはさっきも言ったとおりだ」


 認めざるを得ないか。まさか別々の未来を歩んできたはずの3人が繋がっていようとは夢にも思わなかった。やれやれ、まったく、ペテンに掛けられた気分だよ。 


「さっきはすまなかったな。どうやら僕の早とちりだったようだ」

「お? 負けを認めるか?」

「いや、まだ負けてはいないし。誘われなけりゃ僕の勝ちだ」

「それって旅行の話だよね?」

「おう、そうだよ」

「あ、やっぱそうだよね。じゃ、誘うし。ね、GLO、DCOから聞いてると思うけど、一緒に旅行行こう」

「はッ、僕の負けだな」

「おっしゃ、じゃ、一緒に旅行行こうぜ」

「だが、行かない」

「なんだぁ? 話が違えじゃねえか」

「だって行きたくないんだもん」

「なんで」

「別に行きたいと思わないから」

「なんで」

「だって特にみんなとも特に仲が良いわけでもないじゃん。大体、僕は仲の良いヤツと一緒でだって旅行に行くとか面倒だと思ってるくらいだし。完全にインドア派だし」

「お前、賭けに負けたんだぜ?」

「うん、負けは認めよう。でも、それとこれとはまた話が別なんだよ。分からないかい?」

「何がどう違うんだよ?」

「僕が一緒に旅行に行くと十中八九、旅行がつまらなくなる。これは断言してもいい」

「なんでつまらなくなるんだよ」

「テンションが違うからさ。あいにく僕は周りに合わせて楽しそうに振舞うなんて器用なことはできないから、絶対にキミ達はあいつ連れて来なけりゃよかったって言うことになるよ。あいつどこ行ってもつまらなそうな顔してやがるっつってな?」


 負けを負けとして認めた僕は、今度は僕が旅行に付いていくことのデメリットを披露してみせた。第一、なぜDCO達がわざわざ僕を誘うのかが分からなかった。未来の旅で最後まで生存していたメンバーだったから、というだけならもうそのくくりのことは忘れて僕のことは除外してほしいんだが。


「やれやれ、GLOはツンデレくんだね」


 MHKが訳の分からないことを言いながら僕の隣に腰を下ろした。


「どうして好きな人達と一緒に旅行に行くのを嫌だなんて言うの?」


 な・・・・・・何がどうなったらそういう言葉が出てくるんだ?


「そうだよ。GLOも私達のこと好きなんでしょ?」


 HDKがMHKの隣に座り、やや前屈みになって僕の方を覗き込んでそう言った。無邪気で朗らかな声音とは裏腹に、その視線は挑発的なものだった。


「どうなの?」


 続いてMHKが僕を咎めるように頬を膨らませて尋ねた。やけに親しみを込めた表情、言い方だったが、それが却って彼女が誰に話しかけているのかを分からなくさせた。


「・・・・・・はっきり言って、HDKのことは嫌いだ。といっても、僕はキミのことをよく知らないんだがね、ただ、キミが僕を嫌ってるってことは知ってる。だから、僕もキミのことが嫌いだ。別にいいだろ? で、MHKのことは知らん。だってほとんど口を利いたこともないんだぜ?」


 回復薬を探しにお屋敷に入ったときに見たMHKのことはあえて勘定に入れずに、昨日までの彼女を基準にして答えた。だっていまの彼女はPAOのことが大好きなんだから。


「お前、そういう言い方するヤツがあるかよ」


 DCOには僕の言い回しが気に入らないようだった。


「GLO、いまのは酷いぞ。2人に謝りなよ」


 PAOがどんな権限を振り翳してるのか知らんが偉そうにモノを言いやがる。ああ人気者のご威光で以って弄り易い僕を苛めてるだけだったな。ふふ、らしい雰囲気になってきたじゃないか。


「バカかお前」

「あ?」

「・・・・・・謝るならお前らが先だろ?」

「何を言ってるんだ?」

「別に。だが、そういう気持ちがないなら僕に構うなよクソ鬱陶しいからさ」


 DCOの言葉にはそうでもなかったのに、PAOから似たようなことを言われると頭に来るものがあった。


「なあ、GLO。どうしちゃったんだよ? さっきまでとなんか全然違うじゃん」


 MJKまでおかしなことを言い始めたな。ここに召喚されたときと全然変わっちまったのはどっちだっていうんだよ。


「誰がさっきまでと違うって? 変わったのはお前らの方だろ? なあMJK、さっき、僕のことを殺したんだよなぁ? なあ、それ以上何をしようってんだお前はよぉ」

「何それ? 確か私、あれは事故だったっつったよね?」

「ああ、そう聞いてる。確か、首根っこを掴まえたんだっけ? そうそう、いいんだ別に僕が死んだか気絶しちまったのは、HPが1しかなかったんだから、仕方ない。ただ、1つ腑に落ちないのがね、なんで僕はMJKに首根っこを掴まえられることになったんだ?」

「そ、それは・・・・・・」


 MJKが言い淀んだのを見て思わず笑みが零れた。ほら、お前ら昨日までの自分の僕に対する態度を省みてみろよ。そこに僕が一緒に旅行に行きたくない答えがあるんだ。こちらを責めるときには威勢が良いくせして、いざ攻められるとたじたじになりやがって。


「ごめん、GLO。これまでのことは謝るよ」


 MJKより早くHDKが謝ってみせたか。ま、その謝罪に意味なんてないけどな。


「いや、いまさらだから謝らなくていいよ。謝ってって言われてからする謝罪に何か意味ってあんの?」

「そのときに自分が間違ってたってことに気付けて、それで謝ってんだから意味はあるよ」

「あ、そう。人を散々バカにしておいて、バカにしてたヤツから指摘されるまでそれが悪いことだったってことに気付かないのも凄いけどね。ああ! でもだから飽きもせず繰り返し人をやっつけることができたんだ? って凄いな! やっと謎が解けたよ! そういうことか! いやホントありがとう!」

「ごめんね、何も言い返せないから、とにかく謝るしかないんだけど」

「おいGLOちょっといい加減にしろよ」

「HDKがちゃんと謝ってるのに、なんでお前はそうなんだよ」

「いいんだいいんだ。だって僕、HDKに何も求めてないんだから。それより、なあ、1つ良いことを教えてやるよ」

「なんだよ?」

「お前らはいっつも正しい方にいるってな。そう思ったんだ。うん、お前らは常に正しいよ」


 口から出まかせ。本当は、お前らいつも自分達が正しいかのように振舞ってるよな?って思ったんだ。誰かを悪者にして、みんなで正しいるのが上手いんだよ。


「はあ、まさかGLOがここまで偏屈なヤツだったとはなぁ。もういいよ。良かれと思って誘ったけど、GLOがそこまで行きたくないってんならもういいや」


 ついにDCOも僕を見限ったようだった。


「でも、HDKには謝っとけよ」


 続けて、彼の捨て台詞。やれやれ、ついさっき、人に請われて謝ることに何の意味もない、と言ってやったばかりなのにな。


「ああ、僕がそういう気分になったら、自発的に、謝るさ」


 DCOの舌打ちが聴こえた。HDKは泣くのを堪えているようだった。DCOとPAOは彼女のことを泣かせた僕のことが許せないらしく、2人とも怖い目で僕を見ていた。MJKはHDKの様子を見て困惑しているようだった。僕の隣に座っているMHKは睫毛の長い、綺麗な目で僕のことを冷淡に見据えていた。


「行こう」


 PAOがHDKの肩に手を回して、彼女をこの場から避難させようとしていた。DCOとMJKも2人と足並みを揃えて、この場から去ろうとしていた。なのに、MHKだけはベンチから腰を上げようとしなかった。何も言わず、PAO達の方を見ることなく、何かを訴えるように僕を見続けていた。ただ、何を訴えようとしているのか、僕にはさっぱり分からなかった。


「GLO・・・・・・」

「なんだよ?」


 バチィ!!


 左耳を鈍器で殴られたような衝撃が襲った。

 絶対に鼓膜が破れたなと思った。




「GLO、GLO・・・・・・」


 僕を呼ぶ声に誘われるように、意識が回復したようだった。


 目を開けると、僕の顔を上から覗き込むMHKとHDK、DCOの顔があった。そして、青空。どうやら僕は地面に寝っ転がっているらしかった。


「ごめん! ごめん! ここまでやるつもりはなかったの! レベルが上がってたのを忘れてて!」


 MHKが顔の前で合掌して仕切りに謝っていた。


「何か、したのか?」


 僕は上体を起こしてMHKに尋ねた。こくんと小さく頷く彼女。


「あのね、ビンタしたの」

「ビンタ?」

「うん」

「ビンタってよりは凄え硬い物で殴られたような感じだったけどな。もう死んだと思った」

「本当にごめん。マンガとかドラマでよく女の子が男の子をビンタして目を覚まさせる場面とかあるじゃん? それをやろうと思ったら、思ったよりGLOが飛んでったから・・・・・・」

「ふつうビンタじゃ吹っ飛ばねえもんな」

「そうなんだよ。いやぁ、使えてよかった回復魔法って感じ」

「・・・・・・だな」


 衝撃があった右耳に軽く触れてみたが、嘘のように痛みも何もなかった。


「痛みはない?」


 心配そうに尋ねてくるMHKに


「全然痛くないよ。ありがとう」


 と僕は笑顔を向けた。


「怪我がないならよかった。じゃ、MHK、行こうか」


 背後からPAOの声が聴こえた。おう、そうだ、行け行け、さっさと消えちまえ。僕を1人にしてくれ。ようやく一段落だなと思って、清々した。


 PAOの呼び掛けに応じて、MHKも立ち上がった。僕も重い腰を上げて、ゆっくりと立ち上がった。みんなと視線を合わせないようにして、再びベンチの方へ向かった。ベンチに寝そべって、朝寝をしようと思ったんだ。陽の当るベンチの上で、そよ風に包まれて。きっと嫌なこともしばらく忘れさせてくれるだろうと思った。


「みんなは先に行ってて。私はまだGLOとちょっと話していくから」


 そのとき、ベンチに向かう僕の背後から、思いがけないMHKの言葉が聴こえた。これ以上、僕と何を話そうっていうんだ?


「ええ? もういいよ。GLOが旅行に行きたくないって言ってんだし」


 DCOは完全に諦めてくれたようだな。


「ああ、あんなに嫌がってるんだから、無理に連れてくことはないと思うぞ」


 PAOもいい加減僕に嫌気が差してるようだった。別に全然いいんだけどな。PAOは僕の敵だし。


「ごめん、私のこれまでの態度が良くなかったから」


 HDKの泣き声も聴こえた。


「ほら、MHK。GLOのことはいまは放っておこう」


 PAOが奇跡的に良いことを言った。そうだいまは僕のことは放っておいてくれ。


「ダメだよ。放っておくわけないじゃん」


 MHKがなぜだか粘っていた。


「MHK・・・・・・」

「ここでPAOがGLOのことを見捨てるなら、本日この場をもちましてパーティーを解散します、だね。GLOが旅行に行かないなら、私も行かない」

「ちょ、それはちょっとまた話が違うんじゃね? GLOは自分で旅行に行きたくないって言ってるから、こっちはそのとおりにするだけで・・・・・・」

「またそうやってGLOを悪者にするんだ? 自分達が悪いんじゃないGLOが言ったからだっつって・・・・・・そりゃあ、そういうことにしちゃえばPAOとしては楽だもんねぇ?」

「別にそんなふうには」

「そうは思ってなくてもそういうふうにいまPAO達は動こうとしてんだよ。お前本当にPAOかよ?」

「わお、MHK、キミもずいぶん変わったな」

「そら3年間四六時中HDKやMJKと一緒にいたんだ。言葉も多少は荒くなったりするよ」

「え、私ってそんな話し方・・・・・・するぅ!」

「うん、MJKはときどきキツイ言い方するよ」

「それHDKもだろぉ!?」

「ぐす、うん、かもね、はは」

「ねえPAO、こんなこといまのPAOに話してもしょうがないのかもしれないけどさ、私達が旅してたときなんだけど、道中で同級生の誰かが死んじゃったとき、私達は絶対に死体を放置しなかったんだよ。どんなに疲れてても、いつどこから魔物が襲ってくるのか分からなくっても、重たい身体をみんなで協力して拠点まで運んで、ちゃんと弔ってたんだ。なんでか分かる?」

「う、そんな凄まじいことをしてたんだな」

「PAOが絶対に仲間は見捨てちゃダメだって言い出したからだよ! 結果としてだけど、私はそうしてきて良かったと思った。ほかのみんながどう思ってたかは知らないけど、誰も文句も言わずにそうやってきたから、きっと、みんなもそれが正しいと思ってたんだとは思うけど」

「ああ、そうだな。オレも、それは良かったと思ってるぜ」

「うん、仲間をそのまま野ざらしにしておくとか、考えただけでもゾッとするもんね」

「それなのに、こんなところでGLOを見限るとかしたくないんだよ。そりゃ、もちろんもう旅に出てるわけじゃないし、私達の関係ももう仲間ってより、ただの友達って感じになってんのかもしれないけどさ。でも、一緒に旅行に行こうって約束したのって私達がまだ旅の最中で、まだ仲間だったときじゃん? だったら、その約束だけはみんなと一緒でやるんじゃなきゃダメなんだ」

「MHK・・・・・・」

「DCOとHDKは分かってんだろ? GLOはクラスみんなのことを誰よりも考えてたじゃん? GLOがいなきゃ、さっきだって魔王に勝てたかどうか分かんなかったじゃん? そいつがちょっと拗ねたらもう悪者かよ!」

「ん、そうだな。GLOがいなきゃ、旅行も何も始まらねえな」

「じゃあ、また誘い直すか」

「わ、私は、口出さない方がいいよね?」

「ていうか、みんな先にお屋敷に戻ってて」

「え?」

「だっていまのGLOのみんなに対する心象って最悪みたいだからさ」

「ま、さっきのやり取りもあるから、それは間違いないな」

「その点、いまのGLOにとって私は半分他人みたいなもんだから、まだ話し合いの余地があると思う。少なくとも、みんなよりは、だけど」


 MHKが、本当にMHKかと思うほどに熱くなっていた。みんながどういうつもりで話していたのか知らないが、全て筒抜け、丸聴こえ! 一体、僕はどんな顔をして彼女と向き合えばいい? 青空に浮かぶ白い雲を眺めながら考える。彼女のことを思うと、旅行に参加した方がいいのだろうけれど・・・・・・。でも、僕が本心から旅行に行きたいと思ってのことでなければ彼女は喜ばないだろうし。ああ、どうしたもんかな。


「G~LO~?」


 不意に目元に影が差した。直後、僕の視界にヌッとMHKの顔が現われた。


「また隣、いい?」

「ん」


 僕は横たえていた身体を起こして、彼女に席を勧めた。


「ちょっと話そうか。昔話は禁止で。いまの話、これからの話をしよう」


 彼女の表情は柔らかかったが、口調には強い意志が感じられた。

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