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折り返し ①

とりあえず魔王との決戦の第1幕が下りました


サブタイ折り返しとしていますが、3/5もしくは3/4程度までは来ています


ただ、当初に宣言していた4万字はオーバーするかもしれません

 外へ出てみると、約10人ほどの同級生達がすでに待機していた。DCOとMJKもいて、MHKも無事に脱出していたようだった。PAO、NBK、HDK、PPK、トレーナーM夫(以下TMO)の姿もあった。


 大聖堂の外の風景は回復アイテムを取りに外へ出たときと変わらず長閑なものだった。いや、前よりも人数が多い分、お屋敷の使用人達の注目を集めてしまってるな。


「どうする?」


 DCOが眉をひそめて僕に尋ねた。周りのみんなも僕が口を開くのを待っているようだ。


「行こう」


 僕はみんなを先導するように歩き出す。みんなが黙ったまま付いてくる。


 お屋敷の門に向かう前に、さっき回復アイテムのある場所まで案内してくれた爺やに声を掛ける。当然、爺やは僕のことを覚えていない。僕が回復アイテムを使ったあと ≪セーブ≫ しているから。


「なあ爺や、いま大聖堂に魔王が来てるんだ。パルムさんとキキさんが正義の味方を呼び出して戦ってるけど、早く援軍を投入しないとヤバいことになるぞ」

「な、なんと・・・・・・それは真か?」

「ああ、ちなみに爺や達が魔王に気付かなかった理由は魔王が牧師の恰好をしてたからだ」

「むきぃいい! 魔王のヤツ、オーギュスト家に何月何日に伺うとか手紙を寄越したりしておったからいまのいままで正々堂々としたヤツだと思っておったのに、それがここに至って変装などという姑息な手段を用いて屋敷内に忍び込み、パルムお嬢様の暗殺を謀るとは、なんと見下げた果てたヤツ・・・・・・」

「あと、僕達もパルムさんに召喚された勇者なんだがまだレベルが低いからこれから強くなるための旅に出るところだ」

「え、これからレベル上げとな?」

「ああ、だけど必ずパルムさんがやられる前に戻ってくるから」

「え? あ、ありがとうございます。頼みましたぞ」


 そうして僕達はオーギュスト家から去り、旅に出た。


 町から離れたころ、日も暮れて、長い1日が終わりを迎えようとしていた。


 日が落ちて夜空に星が出てきても、町の上空は赤々と燃えていた。パルムとキキ、正義の味方達もやられたのか。


 みんな、パルム、キキ・・・・・・待っててくれ。

 僕達は必ず強くなって戻ってくるから。




 ~そして3年後~ 夜、宿にて




「じゃあ、本当に ≪リセット≫ を使うのはオレでいいんだな?」

「ああ、問題ない」

「でも、本来なら職業が勇者になってるPAOが戻るべきだと思うんだけどなぁ」

「勇者といっても ≪リセット≫ 後に戻るのが召喚直後の大聖堂となると、装備がな。勇者だけが装備できる女神の祝福を受けた武具は確かに優秀だが、≪リセット≫ ってさ、使用者が引き継げるのは経験だけで、手持ちの装備品や所持品までセットでは持ち越せないんだろ?」

「ああ、例えば戦闘で負傷したときに服が血に染まったとする。そこで ≪リセット≫ を使うと身体に付いた傷はそのままだが、服に付いた血の跡はなくなってる。そんな感じだ」

「うん、というわけで、残念ながら丸腰の勇者には有効な攻撃手段もなければ打たれ弱いしで良い所がほとんどないからね。オレに戻る価値はないんだ」

「なるほどぉ」

「DCOが嫌なら次点でHDKかな。HDKの魔法なら魔王にもダメージを与えられるだろう」

「私が ≪リセット≫ するのはやぶさかではないけれど、でも、PAOがダメだっていうなら私もDCOを推すよ。DCOの方が純粋なステータスだけでいえば私より上なわけだし。私だって装備品に助けられてる部分はあるからね」

「その点、DCOはずっと布の服だけで戦ってきてるもんね。それがブレザーになっても大差なさそう」

「なるほどぉ」

「そういうわけだから、DCO、覚悟を決めて ≪リセット≫ してくれ。あ、つっても実際に ≪リセット≫ するのは一晩寝て体調を万全の状態にしてからな?」

「分かった。ところでGLO、ちょっとだけ話せるか?」

「ん? いいけど」

「じゃあ、席を移そう」

「ああ」

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