種がない
種がない
感情も時間も
くだらない人間も
種がない
文明も太陽も
くだらない異星人も
種がない
種がない
光明も暗黒も
くだらない流星も
種がない
音声も月光も
くだらない回転も
種がない
生温い水の生温い水滴
腐った泡の腐った破れ
一瞬だけど永遠に
言葉に取り憑かれた
ひ弱な境界線は
皮肉にも正しさを示す
死の感情は角砂糖の先端
天使も悪魔も居ない
バカみたいなボランティアとして
生きてる
夢も希望も無い
バカみたいな意識として
生きてる
種がない
閃光も想像も
くだらないテレビも
種がない
一回も一歩も
くだらない改善点も
種がない
種がない
歴史も未来も
くだらない話も
種がない
存在も問題も
くだらない尊敬も
種がない
突き刺さる空気の突き刺さる酸素
ふしだらな不思議のふしだらな幻想郷
永遠からの一瞬
言葉に取り憑かれた
弱者という強者は
皮肉にも自由に侵略する
命の感情は縫い針の先端
善人も悪人も居ない
バカみたいなボランティアとして
生きてる
存在も個人も無い
バカみたいな置物として
生きてる
普通は在ることが出来ない
種がないから
柔らかくなっていく
種がないから
難しくなっていく
種がないから
正解も不正解も消える
種がないから
大切な物が形を変えて
大切な物が定まらない
種がないから
種がない
根も葉も茎も
くだらない花も
種がない
特別も切実も
くだらない一番も
種がない
種がない
探さない 決して探さない
種がない
死なない 決して死なない
種がない
生きない 決して生きない
種がない
線だと思っていた物が
点でもなかったから