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2016年11月17日昼、かきあげそば

 世の働き者達にとって昼食は大きな悩みの種であろう。

 限られた時間の中で、午後の活力を満たすに足る食事をする。

 しかも予算が潤沢とは言えない。

 弁当屋やパン屋、総菜屋など数に限りがある店では、熾烈な昼食獲得競争が連日繰り広げられている。


 ああ、もちろん「僕は愛妻弁当一択です」というお幸せな方もいらっしゃるでしょう。

 うらやましい。


 私の場合は勤め先の食堂で食べることが多いです。

 コンビニ弁当でも構わないのですが、あったかいものを低コストで食べられるのは非常にありがたいのです。

 今日も同僚と三人で遅めの昼食を食べに食堂へ行きました。


 13時30分をまわり、食堂にほとんど人はいません。

 食券を買おうとすると、既にラーメン系と日替わり丼は売り切れでした。

 いつもは日替わり丼なのですが、今日は残っているメニューから選ばなければなりません。

 まあ、今日は午後の仕事が比較的楽なので、昼食も軽めで良かろうとかきあげそばの食券を購入。

 一杯250円。


 すぐに出てきたお馴染みのそばをお盆に載せ、テーブルまで運びます。

 同僚のカツカレーとカレーそばを横目に、自分の器を覗き込むと、黒い汁につかるそばの上に、(おそらく冷凍の)かきあげ、わかめ、ねぎが乗っています。

 昨日のラーメン屋とは違う、化学調味料の安っぽい香り。

 ただ、この「安っぽい」は良い意味で、です。

 確かに洗練された料理は素晴らしいですが、チープな味もそれはそれで趣があるもの。

 毎日食べるなら、むしろ凝った味より単調な味な方が良いかもとさえ思えます。

「水清ければ魚棲まず」とも言いますしね。あっ、これだと誤用ですね。

 良い言葉が浮かびませんが、人間、ジャンキーなものが食べたくなることもあるということで。


 (たま)にかきあげが冷めたまま乗っていることがあるのですが、今日のはまだ温かかったです。

 そばを程よい茹で加減で、ズルズルすすると口の中で適度に(ほぐ)れてくれました。

 特段そばの香りを感じるわけでもありませんが、仕事中の食事ならこれで十分。

 こういうものは勢いに任せていっきに食べ切ります。時間もないですしね。

 

 私が最後の汁を飲みきっても、同僚の1人はまだカレーそばを食べていました。

 カレーそばだと汁跳ねを気にしなければいけない分だけ時間がかかるのでしょう。

 全員が食べ終わると、トレーを返却して引き上げます。

 ちゃんと食堂のおばちゃん達にも挨拶するのも忘れませんよ。

 ごちそうさまでした。

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