魔王城
ルモアがルトに名前を明かした直後。
「ねえねえルト。ルトはわたしに会いにきたのよね?なんで?どうやって?」
ルトはルモアに質問責めにされていた。
ルトはまあまあ落ちついてといい
「じゃあ僕のいままでの経緯を話そう」
と話だした。
ここはルトが元いた世界。
魔族や魔法存在しない、”平和な”人間界。
いや、この光景はまったく平和とはいえない。
血だまりの中に1人の少年がいた。
少年が顔には美しい。誰もが見惚れるような美しい笑みを浮かべていた。
そう。こんな状況じゃなければ。
少年のまわりにはまだあどけなさが残る少年少女が多くの血を流し倒れていた。
このような状況で笑みを浮かべる少年に恐怖しながら、血だまりのなかで微かに息ののこっている少女が声を絞り出した。
「ナンデ‥‥‥‥ルト‥‥?」
ルトは心底楽しそうに少女を見下ろす。
「何で?そんなの僕がこのゲームの主催者だからに決まってるじゃないか。クラスのみんなには本当に感謝してる。僕と遊んでくれてありがとう。君にも感謝してるよ。」
いつも、クラスで楽しそうに友達と雑談するような調子でルトは答える。
少女は今だに信じれなかった。
クラスで一番優しくていつも友達に囲まれて人気者のルトが、この残酷なゲームの主催者だったなんて。
そして少女はルトに何か言おうと口を開くがもう声でず、静かに目を閉じ息が止まった。
「あー今回も楽しかった。次は何して遊ぼっかな〜。」
血なまぐさいこの空間にルトの嬉しそうな声が響く。
そんなとき、血なまぐさい空間に神々しい光が溢れた。
そしてそこに2人の少年少女が現れた。
まず少女がルトに語りかける。
「君本当おもしろーい!!」
そして少年も語りかける
「君最高!!」
そしてルトは突然の事なのにまったく動揺せずに、少年少女にとう。
「君たちはだれ?」
「あ、ごめんごめんつい、テンションが上がっちゃって。私はロード」
「俺はクルテ」
そしてとロードとクルテが続けて
『天界の王だ。』
「天界の王?」
ルトの疑問にロードが答える。
「死後の世界の神みたいなものよ。」
「死後の世界なんか本当に存在するんだね」
ルトは感心の声をあげる。
「あるぞ。」
こんどはクルテが答える。
「そんでもって死後の世界もほとんどここ、下界とかわらないな。君のいる、この世界となんてそっくりだ。だが、一つだけ大きな違いがある。天界は”絶対に平和”なんだ。」
「絶対に平和な?」
「そうだ。天界には善良な魂しか行くことが許されず、争いなんて絶対におきない。」
「毎日毎日平和で何の変哲もない世界。考えるだけで退屈だとはおもわないか?」
「そんなの死にたいね」
ルトが心底つまらなそうに答える。
「そうだろそうだろ!!」
クルテはつづける
「だけど俺たちは天界王ゆえ死ねない。君とおなじさルト。いや、下界の王。」