ADHDの僕
初めて小説を書くので至らない点が多いと思いますが、どうぞよろしくお願いします。
僕の名前は才川太郎。エリート家系の跡取りとして生まれたが、全てがうまくいかない「欠陥品」だった。
それはなぜかと言うと僕はADHDだからである。
幼少期、ADHDのせいで周囲に馴染めず、明るい性格でありながらも、多動症の為じっと座っていることすらできなかった。お道具箱は常にぐちゃぐちゃで、無くしもの忘れ物は日常茶飯事、計画性などはもちろん取り揃えておらず、また何に取り組んでもすぐ飽き、努力が続かない。
クラスメートはそんな僕をよく嘲笑していた。
僕もからかわれるとすぐに衝動的に反応してしまう。暴言を吐いたり、時には手を出して相手を黙らせることもあった。なぜなら、僕は感情を我慢できないからだ。
そんなことをしていたので、当然、多くの批判を浴び、友達が欲しくてもできなかった。もし一時的に仲良くなれたとしても、空気を読めない発言で関係を壊すことが多かった。
こうして、家で暗闇の中、好きな映画を一人で見るのが日課となり、僕は小学校生活を終えた。
中学生になると、少しずつ理性が働き始め、自分の欠点を隠せるようになった。また、特に暴力などをやめ、他の欠点を覆い隠すことで、少しずつ友達ができ、クラスでもある程度人気者になり,普通の人間の生活をできるようになっていた。
しかしそれは、本当の自分を隠し、強者に付き従い、周りに合わせて偽りの仮面をかぶったためであった。本音を抑え、笑いたくない時でも笑い、やりたくなく、もう自分の中では飽きたゲームなどもクラスに馴染むために無理やり続けた。
高校生になると、中学で普通な人になる術を学んだ僕は、高校でも同じ手法で普通で明るい人間になれたが、心のどこかで偽りの仮面のひび割れを感じ始めていた。
そして、偽りの仮面を被っていた僕は、仮面をかぶることに疲労を感じ始め、ついには、人格が壊れてしまい、心が病んでいった。
その後高校生活をすすめ、高校3年になったとき、偽りの自分を責め続けた僕は精神障害を持つようになった。
そしてその後なんとか大学には進学したが、精神障害を持っていてもなお社会に適合しようと取り繕う自分により嫌気が差していた。
そしてついに自分の殻に閉じこもるようになり、自分を見失い、無気力になり、相槌ロボットも同然の人間になった。
別に昔のように感情のままに暴力をふるいたいわけではない。
そこは勘違いしないで欲しいが、せめて気楽に言いたいことがいえて、注意欠陥や、計画性のなさ、飽きっぽさを優しく受け入れてくれるそんな世界があればなと太郎は思っていた。
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