7.通り名
前回までの話を見返していたのですが、機体に関する描写が少なすぎること、そして覚える名前が多すぎることに気付きましたので加筆修正しようと思います。
名前に関してはもう減らすつもりはありませんので、なぜこんなに多くなったのかを、この話で説明させて頂こうかと思います。
機体関連はいずれまとめたものを紹介形式で出そうかと思っておりますので、本当に細かい所はそれが出るまでお待ちください。
名前、殊に人名というものはあまりに多くの意味を持つ。
コードネームを使うのはヴェスパーだけではない。味方からの呼ばれ方、敵からの呼ばれ方、身内からの呼ばれ方。
それらを使い分ける理由も明確だ。誰がその名前を呼んでいるのかをハッキリとさせ、公私のみならず今いる敵や味方、環境等を強く認識させる。
職業軍人は精鋭。しかし狂気と正気無くして務まらず。
彼らは、今自分が何をしているのかを名前で判別する。酷ではあるが、番号を付けられた囚人達と変わらない扱いとも言えるだろう。
――――――
「お久しぶりですアカツキ。失礼、今はコード:ヨイナギでしたね。メインオペレーターを務めるオペ美Eです。変わらずオペ美とお呼びください。」
「オペ美久しぶり」
「んふふ。さて、いきなりですが任務を説明します。」
数あるブリーフィングルームの一室に、リコルは訪れていた。
ヴェスパーのオペレーターは全てオペ美+アルファベット。Aからいくつまで居るのかは不明だが、ふざけた事に全員同じ呼ばれ方をしている。今回のオペ美は顔見知りのようだ。
「相手は所属不明機のみで形成された、型落ちのエーシーズ十機程の部隊。戦場は同盟であるカスケイド統治領上空です。
数は多いですが、あなたにとっては『肩慣らし程度』と本部長より伺っております。」
「了解。オペ美、よろしく」
「はい。よろしくお願いします」
人手不足のヴェスパーは女性を多く採用する。非戦闘員の多くは女性だ。しかしその中でも、オペレーターが全員女性で構成されているのはここくらいだろう。リコルは慣れているが、新兵には驚きの環境である。
「事情は聞きましたが、アレにはもう乗らないのですか?」
「乗らない。理由は分かるでしょ」
「失礼しました。あなたの目的には相応しくありませんでしたね」
「…模擬戦の機体で出る」
「では、手配しておきます」
短い話となりましたが、夜までには後一話二話更新しようと思います。誤字脱字、気になったことがあれば感想よろしくお願いします。
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