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ばけもの子供の物語

廃村と火の化け物と子供達

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2023/03/24



 人のいない村。


 今は誰も住んでいない場所。


 そんな廃村に人が迷い込んだ。


 それは、小さな山に遊びに出かけた子供達だった。


 しかし山の中で道に通った子供たちは、とある村にたどり着き驚く。


 人の住まない廃村に。


 そこには、巨大な何かが燃えたような跡が、あちこちにあった。






 村には、たくさんの飾りつけがしてあった。


 そして食べ物や飲み物が散乱していた。


 その状況はまるで、祭りの最中に何かがあり、村が空っぽになってしまったかのようだった。


 人がいなくなってすぐのように見えたが、そこは実際には十数年前に廃村になった場所だった。


 祖父から村の存在を聞かされていた一人の子供が、他の子供達にそう説明する。


 子供達は不気味に思い、村から出ていこうと考えた。


 しかし、村の周囲は、いつしか濃い霧が発生していた。


 危険だと判断した子供達は、その村にとどまらざるをえなかった。






 村の中、集会所のようなところに集まる子供達。


 不安を紛らわせるために、持っていた食べ物を口にしながら雑談をしていた。


 そんな中、子供の一人が声を発した。


 建物の外から音がすると。


 その子供は様子を見に建物を出ていったが、一向に戻ってくる気配がなかった。


 建物の中にいた者達は、心配して外へ出ていく。


 不安な心持ちの者と、楽観している者が半分くらいの割合だった。


 向かった先では、焦げた臭いがしていた。


 すると、玄関に何かが燃えた後が残されていた。


 子供の姿はどこにもない。






 子供達は危機感を覚えた。


 そしておのおのが、消えた子供を探し始める。


 しかしその子供がが見つかることはなかった。


 それどころか、探し回っている子供達も一人ずついなくなっていた。






 とある子供は、倉庫の中で。


 またある子供は、小さな公園の跡地で。


 そのまたある子供は、何の変哲もない道の上で、消えていなくなった。


 代わりにその場所には、何かが燃えたような跡だけが残っていた。







 それらの現場を確かめた最後の一人。


 残った子供は、恐ろしくなった。


 この廃村には、何か恐ろしいものがいるに違いない、と考えた。


 その証拠に、見つかるのは燃え跡ばかりで、住人も他の子供達も全く見当たらない。


 だから、霧が満ちるのもかまわず村から出ていく事にした。


 真っ白な霧に包まれながら進んでいく一人の子供。


 終わりがやってくるまで、長い時間がかかった。


 何時間もさまよった子供は、霧が晴れる気配を感じて喜んだ。


 しかし、鮮明になる視界の中、目の前にあったのは、あの不気味な廃村だった。


 絶望と疲労で膝を落とす子供は見た。


 体が燃えている巨大な蛇の姿を。


 それが最後の景色だった。



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