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6 誕生日

 その年のカーティスの誕生日には、父王も忙しい時間を割いて一緒に食事の時間を取ってくれた。

 いつもより少し特別なメニュー、自分だけに向けられた祝いの言葉を、礼をして受け取った。


 部屋に戻ると妹のクレアが書いたと思われる絵が置いてあった。

 「おたんじょび おめでと」 と書かれた下には豪快なタッチで人間が描かれ、妹とは違う字で解説が書き込まれていた。



 「本日の主役!」

 濃紺の目には「笑ってるようで笑ってない」

 薄茶の髪には「さらさら、後ろがはねやすい」

 線で表現されたものには「手」「手」「足」「足」

 楕円の「胴」は一部が赤く塗られていて、血塗られたように見えたが、「制服 タイ?」

 そして右下には


  容姿 5

  性格 3

  体力 4

  頭脳 5

  総合 4 

  評価者 クレア様

  もっと一緒に遊んであげると高得点が期待できるでしょう


と書かれていた。



「なんだこりゃ」

 思わず吹き出してしまった。

 気が付けば、来週行われる誕生会の日付など気にならなくなっている自分がいた。


 エディスの誕生日には、その年も花を部屋に届けてもらった。

 自分からだとわかって遠慮されても困るので、結局送り主の名は告げなかった。


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