変異と怒りと最強と 3
くっ!ソルトさん!【仮面舞踏会】は!?」
「すみません、リキャスト中に加え魔力切れですぅ!」
「こっちも罪法を使った時の罰が…戦闘終了とみられたんだろうな。」
「神よ!かのものの罪を洗わんことを!【神の救済】!これで罰は軽くなったはずです!」
<ふむ、準備は整ったのか?>
律儀に待っていてくれたみたいだ。
「皆行けるか?」
「魔力は自動回復がありますしねぇ、それにポーションも使いました。こんどは【恵みと殲滅】メインで戦いますよぉ!」
ソルトさんは目をたぎらせ、戦闘準備充分なようだ。
「大丈夫だ、T-G。今度こそは活躍してやるよ。」
と、俺は答える。
「私も、少し本気を出さないとですね。神よ、我らに祝いと祝福を【神の祭り】!」
メアリーさんが祝詞を上げると俺たちに力が沸き上がる。
「神々の祝福ですか、ありがたいですねぇ。」
<大丈夫そうだな…では行くぞ!>
と、言うと遠吠えを上げる。
そうすると、地面から錆びた武者鎧が出て来て、狼が装備する。
最後に、天から降ってきた刀を咥える。
さあ、真の戦いの始まりだ!
≪【黄泉返りし賢狼】バイホーンサムライゴーストシャドーウルフとの戦闘を開始します。≫
<【永久ノ忠誠】【飢餓ノ狩人】【終ワリ亡キ苦痛】>
「我が目前の敵を薙ぎ払え!【轟轟焔風】!」
とてつもない突風と轟炎が狼を襲う!
「トップスピードで行きますよぉ!【一番星】!【神風】!【快速】!抜刀、【恵みと殲滅】!来てください、【イフリート】!剣舞【炎精幽玄】!」
と、ソルトさんが呼ぶと筋肉質の炎に包まれた170cmぐらいの男が出てきた。
<了…解、殲滅…開始!>
「まずは小手調べ!【空歩】!【魔断】!」
「神よ、我らが敵を弱めたえ。【神の一撃】!【看破】!」
T-Gの魔法とソルトさんの剣劇、メアリーさんのデバフが入る。
当たれば、ある程度のボスならば死んでいるだろう。だが、普通のボスではないのだ…
<温いわぁ!【地命魂斬】!>
口にくわえていた刀で切ってくる。
その刀から放たれている光は美しく、恐ろしくもあった。
「なに!?」
「ぐぁっ!」
「なにっ!?」
その一撃は魔法を切り、俺とソルトさんの剣劇を同時に弾き飛ばす。
流石に、メアリーさんのデバフは弾けなかったようだが。
<はっはっは、魂に勝るものなしよ!>
「魂…?」
「看破情報出ました!」
「パーティチャットに張り付けろ!」
<ぐるるるぉぉ!>
こう話している間にも敵は待ってくれない。
「っく…いなしにくいですねぇ!」
「【空歩】!はっ!」
空歩で一気に近づき斬るも、全く刃が通らない!
「パーティチャットに貼り付けました!」
メアリーさんからの情報を見たとき俺は勝てるのかと思ってしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
種族名 バイホーンサムライゴーストシャドーウルフ
RANK10
固有名 無し
武器 魂狼刀
防具
頭 魂狼ノ兜
胴 魂狼ノ鎧
足 魂狼ノ足鎧
靴 賢狼ノ足袋
アクセサリー 忠誠の証
HP 150000
MP 6000
STR 35000
DEF 2000+8000
INT 5000
RES 2000
DEX 1500
AGI 30000
スキル
【永久ノ忠誠】
【飢餓ノ狩人】
【終ワリ亡キ苦痛】
【魂刀術】Lv10
【HP自動回復】Lv10
【限界突破】
【宣誓:忠誠と信頼】
【終始輪廻】
【心前御前】
魔法
【魂雷】
【魂風】
ユニークスキル
【終演と開演の円舞】
【黄泉返り】
【現世返り】
加護
【魔狼の加護】
二つ名
【黄泉返りし賢狼】
【死を乗り越えし物】
【忠狼】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なんだよこれ…
「ユニークスキルに加護、見たことのないスキルのオンパレードですねぇ…」
「まじで?」
「第三エリアのボスより強いんじゃないですかね…」
「まぁ、あそこはギミックボスだからな…」
<まだやるか?降参するなら楽にしてやろう。>
「まぁ、こいつに勝てなきゃあ沙羅双樹には勝てないだろうなぁ!なぁ、ドラ?」
「そうだな、さっさとコイツぶっ倒そうぜ、T-G?」
「そういえばこのパーティの目標は沙羅双樹を倒す事でしたねぇ。」
「そういえばそうでしたね。」
<では、まだ立ち向かうのか?>
「ああ、そうだ!行くぞ皆!」
「「「おう!(ええ)」」」
ドウモ=ドクシャサン
今回は精霊について解説していくよ
この精霊は妖精が進化したものなんだ。
召喚するには妖精より魔力を使うことになるんだけども、その分賢くて強いよ。
進化条件は妖精と仲を一定以上深めて、レベルを上げること。
因みに、現在の妖精騎士の中で精霊を持っている人は5000人中10人ぐらいなんだって