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「2016.12月の感傷人格が書いたもの」

「殴られなくちゃ生きていけない」

作者: ちなつ。

 安っぽい恋の歌で溢れる街に馴染めないのは、

 あたしが没個性していないからだって、思いこんだ。


 空っぽの愛の唄で溢れる街に馴染めないのは、

 あたしが没個性していないからだって、決めつけた。


 インナーチャイルドは泣いているのに。

 アダルトチルドレンは歯を食いしばって認めない。


 愛が欲しいのに。


 殴られなくちゃ生きていけない。


 乱暴な男に抱かれた夜は、

 汚い浴室で手首をいじめる。


 本当はあたしだって、


 街のイルミネーションが眩しいなかで、

 安い恋の歌で浮ついてみたいの。

 軽い愛の唄で心躍らせたいの。


 なのに、たばこ臭い部屋で雑な歌を聞きながら、

 汚い紫煙を吐いて、

 

 あたしは殴られなくちゃ生きていけない。


 インナーチャイルドが泣いている。

 だから、アダルトチルドレンは歯を食いしばる。


 殴られなくちゃ生きていけない壊れた心に流れ込んでくる、

 安っぽい恋の歌で死にそうになって、

 空っぽの愛の唄に殺されそうになって、

 本当はあたしもそんなもので心をきらきらさせたいの。


 わからないのは、あたしが普通じゃないからって。


 そう自己暗示しないとやっていられない。

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