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下書きだけとりあえず今日はもう着手できそうにないので投稿。

後日文章のおかしい部分は修正予定

結局、ローズ商会はライン同盟国のヴュルテンベルク王国の王都ガーテンに拠点を置くことはなかった。

ただ、ディオンという新しい職人の勧誘に成功したことでアリスは満足していた。

あの後、ディオンは店を徒弟に譲渡して帰りに合流することになった。職人としての技量を持っていたディオンにとっては努力しても楽にならない状況よりも努力しだいで報われるところを選んでしまうのは自然の流れだったのかもしれない。


こうしてディオンを交えた帰路。行きとは異なり今度は用事を済ましたはずのエリックがおかしかった。

アリスがディオンと工房や何をやりたいかの聞き取りをして話をしていただけだったのだがしきりにアリスとディオンをみては目をそらしていた。


……あ、あれ?普段なら陽気に話してくるはずなんだけど。


アリスは首をかしげて不思議に思った。そして、話をしながらディオンの身なりを見てみる。

年齢は30代、がっちりとした体つき護衛や兵士としても通じるかもしれない。ただ、その見た目に反して手先が器用らしく装飾品の加工が得意とのことだった。なお、馬車に乗るのは初めてとのことだったが馬車酔いはしないようだった。


エリックはこういうタイプが苦手なのかしら。


アリスは気になって、それとなく聞いてみることにする。


「ねえ、エリック」

「はい、なんですかアリスさん」


アリスの突然の問いかけにエリックは一瞬驚いたようで声とは裏腹に慌てた様子だった。


「エリックっは彼のことどう思う」

「どこの馬の骨と」

「あなたそういうの気にしたことないじゃない」


エリックが余計なことを言いかけたのでアリスは慌てて遮った。


「たしかに傍からみればそうかもな」


ディオンは気にしていないらしい。エリックの露骨な言葉に苦笑いしていた。

その様子にアリスはほっとしていたがエリックはディオンのその態度が気に入らないらしく不機嫌そうにし、結局挙動がおかしいことは何もわからずカルロスにまで戻った。

そして、再びロジャース商会の会長室で父ウィリアムと兄アランと会ってエリックが不機嫌な理由を知ることになる。


「アリス、その隣にいるのは……」

「彼はディオンでヴュルテンベルク王国の王都ガーテンにいた装飾品の職人です」


そして、父ウィリアムはディオンを見たあと少し戸惑った表情をしながらアリスを見た。


「そ、そのだな。一応確認してもいいか」

「なんですか?」


いつになく歯切れの悪い父ウィリアムの様子にアリスは嫌な予感しかしなかった。


「も、もしかして彼が……そ、そのこ、婚」

「違います!」


容赦なく遮って否定するアリス。そのことに安心したのか父ウィリアムとエリックがほっとした表情をした。


……え?エリック、あなたもそう思っていたの!?


どうしても結婚関係の話をしたがる二人に罵声を浴びせたくなる気持ちをぐっと抑える。


「彼は先ほど説明したとうり装飾品の職人なんです。ただ、私たちの事業の中心が現在入浴場関係なので工房を新しく用意する必要があったのです。そこで以前働いていたときの部署のことを思い出してロジャース商会によい工房があれば借りたいのと、彼のギルド加入をお願いしに来たのです」

「ああ、なるほど」


本来であれば真っ先にその考えにたどり着くはずの説明を受けて父ウィリアムが納得する。


「なら、ちょうどいい空き工房があるからそれはこちらで手配しよう。ただ、アリスが見込んだ男なのだからそれなりの技量もあるのだろう。ロジャース商会でも取り扱えることが条件でどうかな」

「彼がいいのであれば」


そういうとアリスと父ウィリアムがディオンを見た。


「よろこんで」


こうしてローズ商会はロジャース商会と提携して新しい事業を始めることになった。

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