15 黒髪少女は不思議すぎる
1-5 お出かけ
そうこうしていると、アリス達はようやく目的地の近くに着いた。
アリスはクリスにフードをかぶるように言いい、アリスはつばの長い帽子を被った。護衛達は最初から普通の服変装している。
うん、これでばっちり。
「さあ着いたわ。見て周りましょう」
「はい!」
大通りに面したこの繁華街は人がたくさんおり、大通りでは商店や宿屋、飲食店が立ち並び、小道側では露店が並んでいた。
そして露店ではアクセサリーや衣服などがたくさんあり、クリスが興味津々に商品をみては
「かわいい」
と思わず声をだし、食べ物を見ては
「美味しそう」
と言って食べたそうな表情をしていた。
その様子がまるで子供のようでアリスは微笑ましく見ていた。
ちゃんと入念に準備をして連れて来てよかったわ。
アリスの正直な感想だった。
こうしてしばらくの間、微笑ましくクリスの様子を見ていると、
クリスがだんだんと店の商品以外を見ていることに気がついた。
「ねえ」
「はい、アリスさん。何でしょうか?」
「最初は興味であっちこっち見ているのかと思ったんだけど。さっきから買い物しているお客さんばかり見ているわよね」
「あ、わかっちゃいましたか。客層も見ていたんです」
「客層?」
やはり何か違うものを見ていたらしい。
アリスは少し話を合わせてみることにした。
「はい。例えばあそこの露店で銅貨4枚で焼いたお肉を売っている店があるじゃないですか。そのお客さんの客層はどんな人が買うと思います」
「そうねえ、若い男の人かしら」
「私もそう思いました。でも見て下さい。実際に若い男性がたくさん買っていますよね。でも中には買ったのは男性ですが、女性や家族の姿にあげている姿もあります」
「言われてみれば・・・」
「ということは、お肉は女性にも人気があるかもしれない。でも現状では買いにくい食べ物となってしまっていることがわかります。そこで、例えば女性でも買いやすい店舗を作れば」
「女性のお客さんが買いにくるわね」
「はい。ただ、逆に男性がこなくなるかもしれないので女性の需要がどのくらいあるのかを見ていた。といったところでしょうか」
クリスと自分では見ている視点が違うことに驚いたが、もしかして買い物が目的じゃなかったのかと思うとアリスは少し悲しくなった。
「そうね・・・ねえ、クリス。それを見に来たの」
「まさか!アクセサリーや衣服を見てすごい楽しいです!」
よかった。どうやら思い過ごしらしい。
そのことがわかりアリスはほっと胸をなで下ろす。
「そう、それならよかったわ」
「あ!あの店にある靴、歩きやすそうなんで一緒に買いませんか」
「そうね。このままだとだんだん歩くの大変になりそうね」
クリスは旅用の長靴のままだったし、アリスはヒールだった。最初は特に問題はなかったものの、普段多くあることがないため歩き回るにつれてアリスも少し足が疲れていた。
こうして、二人は歩き安そうな靴を買って履き替えると、再びアリスとクリスはキャッキャと楽しみながら途中食べ物を食べたりゆったりと衣類やアクセサリーを見ていたり、近くの広場で一緒に休んで雑談したりした。
たまにはこういうのも良いわね。
アリスはそう思った。




