表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【旧】護国少年  作者: 東雲飛鶴
第四章 護りたい人が出来たんだ
62/97

四章 17

 結局、みなもは早退した。

 午前中くらいまでは保健室にいたようだけど、昼休みになったら即、基地から学校へ警護に来ている人に車で送ってもらったって、後で難波さんから聞いた。

 学食でメシを食ってたとき、明日香ちゃんがなんとなくほくそえんでいた気がしたのは、僕の思い違いだろうか。まあ、彼女にとっちゃ、みなもが失脚するのは願ったり叶ったりだろう。みなもだって、僕が気に入らないなら横須賀に帰ればいいんだ。もしかしたら、具合だって良くなるかもしれないし。


 日課となっている放課後の訓練終了後、僕が水道で顔を洗っていると光明寺先生の使いが僕を呼びに来た。先生曰く、ここ(ニライカナイ)は暑いし毎日の訓練も厳しいから検診したい、というので、早速僕は医務室に向かった。

 ところでさ、僕がこんなヘナチョコで、実質的には対戦車グレネードさんにも小指で負けるレベルだ、ってのが外国にバレたら、国防的に結構マズいと思うんだ。

 けど、訓練とかフツーに基地の金網越しに見えちゃうし、ご近所のじいちゃんばあちゃんに時々声援送られたりしてる状況って、僕が言うのもなんだけどセキュリティ上どうなの? って思うわけで。

 それとも、放課後に「コンクリートを詰めたドラム缶とひたすら格闘する部」で汗を流している僕の様子をご近所さんに見ていただくことで、軍への好感度をアップしてもらいたいとか、健全な海軍少年を演出してると――敵が思うわけねーだろ!

 ……なんてどうでもいいような良くないようなことを考えながら、いつのまにか僕は事務棟一階にある医務室の前に到着していた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ