準備 2
準備最後です。
遅くなりました(_ _)/
準備も着々と進み……ついに明日が本番。皆ラストスパートに入って、気合いも増している。
おれは、野上さんと楽しく準備しようと思ってたのに、委員長とやってるから、声かけられないし。
だからテーブルの仕上げを黙々とやっている。
ほんと、創也と唐崎さんが羨ましい……
「はぁ──」
「ため息吐くと、幸せ逃げてくぞ」
「創也……。だって……」
創也は、おれがあまりにも暗いのを感じたのか、ポンッと肩を叩いて、
「明日は、外からも人来るけど、明後日は生徒だけだから。誘っとけよ」
と笑って言う。
「わかってるよ……」
最初からそのつもりだ。
だって、皆でまわろうって。
覚えてくれてるかわからないけど……
「んじゃ、頑張ろうぜ」
「うん──」
創也は、廊下に行った。
その後、黙々とやって無事完成。
お菓子は女子たちが下ごしらえしているので問題なし。
飲み物は、市販のやつだから準備してある。
これで、今日の任務は終わり。
明日、精一杯頑張るだけだ──
「……疲れた」
自販機で、ジュースを買ってベンチで飲む。
誰もいない。
まあ、誰もいない方が今はいい──
「おいしい──」
ズルズルと、いつもならしない飲み方をする。
……。
野上さんが隣にいて、大変だったね。明日はもっと大変だよ……って、笑いながら言ってくれたら、おれも笑って話せてたかな……。
「……さて、戻ろ──?」
向こうから、野上さんと委員長が歩いてくる。
か、隠れよう!
何で隠れたんだろ……。
ジュース片手に、野上さんたちを草の陰から見る。
二人は、ジュースを買って話している。
「……が野上だったらなー、楽しいよ」
「そんなことないよ──//」
どういうことだ? よく内容はわからないけど、野上さんが照れてる……!?
もしかして……二人は──?
「じゃ、戻ろうか」
「うん──」
二人は、並んで戻っていく。
楽しげに話しながら……。
あれなのかな……おれは──
草の陰にしゃがみ込んだまま、おれはうつむく。
ちらほらと、アリが足を避けながら歩いていく。
「…………」
何か、何か、何か──
「何してんの幸多」
頭上から、創也の声。
ゆっくり顔を上げる。
「……どうした?」
「なんでもない……」
「あっそ」
「ちょっと! 聞いてよ!」
「わかったよ──」
とりあえず、ベンチに座ってさっき見たことを話した。
「……どうだろうな」
「どうだろうなって……どうだと思う?」
「知らねえ」
「ヒドい!」
野上さん……
「お前、誘っとけよ」
「え?」
「え? じゃねえ。誘っとけよ。俺は誘ったからな!」
「……う、はぃ──」
頷いたけど、おれは野上さんを誘えるだろうか……
ついに、文化祭が始まる──
次回、文化祭一日目。
休日投稿です。遅れてすいませんでした。
遅れた理由は、活動報告を見ていただけるとわかると思います(_ _)/




