協力してくれる!
第一話、始まります。
「おれ、野上さんが好きなんだ」
「うん。知ってる」
「えっ?! なんで!?」
驚くおれを見て、矢倉創也は何でもないというように言った。
「見てればわかる。てか何年一緒だと思ってんだよ──だってお前、野上が話しかけてきた時、めっちゃキョドってたし」
「ウソッ! どうしよう……キモイとか思われてたら……」
そうだとしたら、おれはもう野上さんに合わせる顔が──
「大丈夫だよ」
「そうかな? 大丈夫かな?」
「だってお前、いつもキョドってるし──」
「アウトじゃん! あぁ──」
もっと普通に話したい……
そしたら、きっと野上さんだって……
野上さんは……
「おれのこと、どう思ってんのかな……」
思わず、口から漏れた。
「やっぱり、同じクラスの人ぐらいなのかな」
「だろ? 今のままなら──」
創也はチラリと野上さんの方を見てから、おれに視線を戻すと、
「何もしないで同じクラスの人でいるのと、何か行動して友達になるの。幸多、お前だったらどっちがいい?」
と真剣な眼差しで言った。
おれだったら……
「友達がいい」
同じクラスの人だったら、やっぱり友達になりたい。
それに……
「野上さんが、好きだから──」
「言うと思った。んじゃ、協力してやるとするか」
「創也!」
「まぁ、協力だからな。あとは幸多の頑張り次第だな」
「うん! 頑張るよ!」
創也は優しい。
ちょっと口が悪いけど……。
でも、頑張れる気がする。
「よし! 友達になるぞ!」
「頑張れー」
「それで、か、彼氏になれるように、頑張る////」
「自分で言って照れんなよ──」
とりあえず、友達になれるように頑張ろう!
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すると、喜びます(_ _)
連載です。頑張りたいと思います。