集合
遅くなりましたが最新話の投稿です。
先ほど戦闘した場所がアーカンの町からそれほど離れていなく、帰る途中でスパイダーの巣にかかることも無かったので、10分ほどでアーカンの西門まで帰ってくることができた。
門をくぐった俺は急いでギルドに向かった。待ってくれると言ってくれたが、なるべく待たせない方がいいと思うからだ。
ギルドに戻ってきた俺はマサトたちを探すためにテーブル席の方へ向かう。テーブル席の方は少し人が多いようだ。
探すのが大変そうだと思った俺だったが、ちょうどギルドに入ってきた俺に気づいたようで、TELをして来たマサトたちと一緒にいたのだろう、一昨日一緒にパーティを組んだ5人が全員向こうから俺の方へ来てくれた。
「2日ぶりだね。スキルのレベルは少し離されちゃったかな?」
「装備の修復を頼みたいので、直ぐに追いつくかもしれませんよ?」
「アトムの方も?マサトといい、減るの早く無いかい」
そう言って俺から受け取った装備をみてさらに呆れる。
・・・1日で耐久が半分切っているのだからそれも仕方ないのかも知れないが。
「昨日はそんなに長くやっていませんでしたよね?」
「あぁ。大体3時間ちょいか?アトム覚えてるか?」
「俺も覚えてないが、確かそれぐらいだったはずだよ」
「じゃあなんで、そんなに削れてるのん?」
「それは・・・」
俺もマサトも言葉を濁す。さすがにゲームとはいえ正直に言いにくい事もあるのだ・・・
「ドゥームスパイダー狩りで調子に乗って、わざわざ2匹同時の戦闘をしたの?」
リカが呆れたように聞き返す。結局俺とマサトは、正直に昨日の狩りの最後にやった、無謀な挑戦を4人へと説明することになっていた。
現在俺たちはギルドの空いていたテーブル席を6人で使っている。何故か6人がけのテーブルがないので、2つのテーブルをくっつけて座っている。
「仕方ないだろ?1匹じゃなかなか防具のスキルが上がらないんだから・・・」
「でもよく生き残ったわねん?」
「確かにそうですよね。兄さん1人では回復が追いつかないと思うのですが・・・」
「確かに追いつかなかったな・・・。よく生き残ったよホント」
「そのおかげで俺も何故か一緒に攻撃されることになってたがな」
俺はマサトを半眼で睨む。何故なら言い出しっぺはマサトだったのだから。
「止めなきゃ同罪よん?」
ですよね・・・だがマサト。お前も頷いているが、お前はこっち側だからな?
「まぁスキル上げになるからいいんだけどね」
そう言ってさっさと装備を修復して行く。受け取った防具は全て耐久値が最大になっている。これで今日の狩りの間は大丈夫だろう。
「それで、今日は何処に狩りに行くんだ?」
「まだ決まってなし」
と言うことで、何処に行くか話し合った結果、リグーの東側の森へ蜂狩りに行くことになった。
最大の理由はミサトが修理用の素材が無くなりそうと言う発言だった。
俺たちは現在素材が出回っていない兵隊蜂の装備を身につけているので、修理用の余分な殻を自分たちで集めないといけない。
今現在出回っているのは、死蜘蛛の装備だ。アーカンの近くで、今のところ一番強い敵がドゥームスパイダーらしい。
だからドゥームスパイダーの討伐をクエストで引き受けて、手に入れた素材を集めて装備を整えたり、プレイヤー間で取引したりするのが一般的らしい。
ただ俺たちのように兵隊蜂を倒して、兵隊蜂の装備を身につけているプレイヤーも何人か見かけた。そう言った人たちは少なかったのだが、俺たちのようにパーティを組んでいる全員が兵隊蜂の装備を身につけていた。
多分固定パーティなんだろう。とマサトは言っていた。
その言葉に俺は、俺たちみたいなものか。と納得。
ただ、そう言った理由で素材が出回り憎いので、少しトラブルが起きているのだとか。
自分で取りに行けばいいと思うのだが、1人では倒せない強さなので、パーティで狩りにいければいいのだが、素材目当てのパーティは森の奥へと入って行って直ぐに戻ってくるところが多い。
何度も森の奥に入ってしまう人が多いのは、パソコン画面で見ているわけではないので、どれくらい森の奥に入ったのかいまいちわからないのが原因なのだろう。
それでも1回に2〜3個ずつ集めて頑張って作ったと掲示板に書き込んでいる人が何人もいるのには驚いた。
ちなみに何の問題かと言うと、できた兵隊蜂の装備をプレイヤーが露店売りしたらしいのだが、その値段が1つ1万Cだったのだとか。
そんな大金を持っている人がいるわけもなく、ただの自慢したかっただけと判断されていろいろ掲示板で騒ぎになっていた。
そのプレイヤーとしてはそれだけ大変だったからってのが理由だったのだろうが、それなら売りに出さなければ良かったのに、と思ってしまう。
「アトム、遅れてるぞ〜?」
なんて考え事をしていたら遅れてしまったようだ。少し急ぎ足で皆のところへ歩く。
「あの、今大丈夫ですか?少し聞きたいことがあるんですけど」
追いついた俺がみたのは、青年の姿のプレイヤーがマツに話しかけるところだっただった。




