科学と背教と社会
効率だけを考えるといつでも一つの土地にしがみつくのは効率的ではない、一昔前に世界でグローバル社会と言う社会現象が起きて効率だけが求められた。しかしグローバルによってなのかもしくは資本主義の限界だったのか、社会は大きく崩壊しそして乱れた。
後に一度は滅んだ社会主義国家もしくは資本主義との併用を取り関税などをかけたブロック経済へと突入し長い間大きな変化を起こさずにそして、技術も資本主義の全盛期と比べて遅いが進んでいった。
ある程度社会主義によって安定するとまた資本主義が発生するグローバルも全盛期とは違いゆっくりと変化し最終的に世界は一つになった。そして・・・
「経済の崩壊・・・”皇帝たち””コム””データ””鉄の家畜”。そして”懐古”の”原始”、”近代”。」
どうしようかと考えている青年が20世紀の服を着て考えている。殆どの人間はもう鉄の家畜になるかコムになることを選んだ。
「近代か原始か・・・。」
肉体主義な故の選択、しかし皇帝たちになることも出来るだろうが、今頃その皇帝たちの所に殺到しており皇帝たちになることは叶わないだろう。友人は原始の世界を選んだ。一度その原始の世界を選ぶべきだろうか、原始はあまり人気のない箇所だ。
「結局拒絶した物に寄りついてしまうのか。」
ギリシャの神殿を思わせる白亜の建物に入る、博物館として機能している場所だがここも五十年程で閉鎖される予定だ。懐古である自分たちが資本主義と社会主義に行き詰まりを感じたとき全ての人間を機械で管理すると言った物だが当時反発が起きたものの強制的に管理されるようになる。
後に懐古と呼ばれるグループになるが、人間が人間らしくという名目でその機械、正確に言えば機械主義に対して戦闘を仕掛ける。そして独立を果たした彼らは今ここにある神殿のような建物を建築し、古代的なデザインの公共建築物を乱立させた。そしてその一つがこの博物館だった。
「1500年代の非文明的な生活は無理だな。」
何故友人はその道を歩むことができたのか理解できない。いつも文明の利器に囲まれた自分にとっては耐えれるものではなかった。
しかしその文明的な生活は社会的な問題であっけなく滅ぼうとしている、輝かしい最後でもなくただ単に、内側から静かに老人のように。
これを種の老体期と学者は名付けた。どんな強国も内乱と社会不安によって滅んだのと同じように、懐古が言う人間という種族が衰退期に入ったと解説する。
一部の保守がそれを否定し俗にいう文明的でかつ人間的な社会の存続をしているが、自分を含めて民衆は将来へ対する不安から半分以上が別の道を選んだ。 そして労働力の不足から皇帝たちと同じことを行っている。
「人類の黄金期、その世代の人たちから見れば今はどんなふうに見えるのかな?」
結局人間は火星を地球化しただけでかつてのSF映画のようにワープやタイムトラベルなどと言ったことは行うことができず狭い太陽系に閉じ込められたままであった。
正確に言えば”人間らしい人間”に関してはそうである。
情報生命体となったコムとデータが太陽系より遠く離れた場所からワームホールを介して物資を運んでいる、正確に言えば元からあった”過去につながるワームホール”を”発見”しそれを維持しているに過ぎない。
過去につながっているのだが、何故過去につながっているのか位置は1800億光年先の彼方につながっており物資輸送だけではなく学術的なものの解析にも一役買っている。
「そして肉体の必要がないコムやデータの人類が出動する・・・か。」
後ろを向くとコムなのかデータなのか一時期話題になった自動車会社の作ったロボットがそこに立っていた。
「確か展示物・・・」
「アシモの案内用のロボです、そして中身もそれですただ外部受信のアンテナがあることを除いて。」
明るい声が特徴の
(未完)
一話未完です。