表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あぁっ! 飯屋(メシヤ)サマ!!  作者: 榎本灯歌
1章 【魔王の涙(サタン・ラルム)】は枯れない
21/23

毒を喰らわば皿まで①

裕二がこの世界(アーラム)にきて、この世界での一月が過ぎようとしている。


貧乏暇なしとはよくいったもので、プチが一人で店をまわしていたときは営業時間をたくさんつくることで稼いでいたが、今は裕二の料理で懐は潤いまくっていた。

近隣の住民に借りていた少量の借金も返却が済みというこで、初めての休日である。



普通の異世界人であるならば王都見物などやりそうものだが、裕二は違う。

新しい料理のレシピに熱中している。


プチはそんな彼の姿を見て、ユージーンのための休日なのにもったいないなーと思いながらも、彼と同じ空間にいるのが嬉しくてあちらこちらを掃除している。


「ねーねープッチーナ姉ちゃん」


すっかり埃の被ったコンメル像を拭いていると、いつのまにかいたレフィスがプチを見上げていた。


「あー、レフィスくんいらっしゃーい。どーしたのー?」

「仕事休みなんでしょ?でぇーとしよーよ、でぇーと」


相変わらずこの子どもは煩悩の塊なのか、不埒なことを言っている。

お供のココはまだ追いついていないのか、姿は見えない。


「おいちび、新作運ぶの手伝え…またか」


皿を抱えた裕二がレフィスを見て苦虫を噛み潰したような顔をする。

この間の昼休みといい、今日といい、この少年は邪魔をする。


「ケチケチすんなよー、ユージーン…お、新作ぅ?おれも食う!」

「おまえにやるほどつくってねーよ」

「えーけちー。ぶーぶー」

ブーイングをおこす少年を大人げなく威嚇し、裕二はプチに降りてこいと催促をする。


「今日はデザートつきのレディースランチを提案してみようと思ってな、いろいろ作ったんだが…レディーがいないな」

「ちょっとー、それどーゆー意味ー?」

ここにいるでしょと言わんばかりにプチが裕二に文句をつけると、彼は鼻で笑う。

淑女(レディ)?お子様(ガキ)の間違いだろ?」

創る料理間違えたかなとぼやけば、さらにプチの頬が膨らんだ。


「ま、試食と…?」

裕二の視線が置いたばかりの料理からプチのいる玄関方面にうつる。それはプチも同じようで赤毛の犬耳がぴくぴくと。


がたがだがたがた

ばたばたばたばた


がんっ!


「レフィス様ぁぁぁあ!」

ココが勢いよく玄関のドアを開く。内側に。

「あ」

「え?」

「へ?」

プチの乗っていた脚立が反動によってぐらつき、当然彼女は落ちた。

「きゃぁっ」

「っ!」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ