酔いどれたちの肴③
田舎者たちが一階に降りると、数人の男と一人の女がいた。
数人の男は2つの席に別れて、アルコールをちびちびと飲み、カウンターに視線を向けている。
その先には年のいった女が犬族の少女と話こんでいる。
「プッチーナちゅあーん、エールもういっぱーい」
「おれもー」
「はーい」
元気よくゴブレットをいくつももち、かけてきたのはあの子……じゃなく犬族の少女ーープチである。そして考える間もなく
「きゃあ」
……こけた。
エールが宙を舞い、木製のゴブレットが盛大なコーラスを響かせ、そして少女は
「またやっちゃった……」
ずぶ濡れである。
水も滴るのは良い男だが、酒まみれの彼女は
「……ごくり」
「ふえぇ……」
透けた胸元。素肌に張りつく衣服。
幼い顔立ちに似合わぬ扇情的な体が男たちの視線を釘付けにする。
「あーあー。プッチーナちゃん、早く奥でふいといで」
すこし年かさの女が大きめのタオルでプチの体を覆い、男たちの視線を遠ざける。
誰も邪魔はしない。これくらいは日常茶飯事であるがために、いつでも見られるのである。
それに納得しないものは、田舎者たちである。
「(どぎゃーおっぱいが……)」
「(おっぱい)」
村で一番ふくよかな女だってあんな立派な胸は持っていない。
「おらぁー決めただ」
ダミアンがぼそりと言えば、他の二人は何がだと問う。
「なんがなんでも、あの子を嫁にするだ」




