説明
今日もぐだぐだだっ☆
健全な男子中学生(もうすぐ高校生)には目の毒だと思い、目を慌ててそらす。
「なんでお前は変な方向見てんだ?」
お前の見た目がエロいからだよ!と言いそうになるが心にそっとしまった。
「まぁ、いいや。和人母さんに話に行くから来てくれ」
「オッケー」
そうして俺は三崎原家に乗り込んだ。
この前来たのは一週間前だったか。
そしてキッチンに向かう。友紀曰く「母さん料理しているだろう」と言うことでだ。
キッチンに入ると、
「あら、和人くんじゃないの。どうしたの?こんな朝早くから」
「いやですね、友紀が…」
「友にかなか用事?あとそちらのお嬢さんは?」
俺は友紀にアイコンタクトで同意を持てめ、
今度は友紀が口を開く。
「母さん、俺が友紀だよ」
と告げた。
友紀の親御さんはと言うと、
「ホントに友?」
「ホントだよ母さん」
「じゃあ、あなたの名前の由来は?」
「今からずっと昔、紀元前から友達だったとしても信じあえる友たちを作ってほしい。だろ?」
そして突如、友紀の親御さん――美晴さんは友紀に抱きついた。
「私、実は女の子がほしかったのよ~」
と、拍子抜けする一言。
「あ、あれ?母さん。特になし?」
あまりにも予想外だったのか友紀は聞いた。
「ん?口調と態度。何より和人君がいるんだから間違いないでしょ?」
「う、うん」
友紀は一瞬戸惑ったのち、
「ホントにこんな俺でいいの?」
「何言ってんのよ。私の子供に変わりなし!だからいいのよ」
美晴さんは明るく笑った。
そうして友紀もそれにつられて笑った。
「それじゃあ、ユキちゃん。日用品を買いに行きましょうか」
三崎原家で朝食をいただいた後、美晴さんはそんなことを唐突に言った。
ユキちゃんって、トモノリ→友紀→ユキ、なんだろうな。
そして俺は嫌な予感がビンビンしてたので逃げようとすると、
「ちょっと、一緒についてきてくれよ和人」
「パスさせてもらう」
俺が全身全霊で拒否をすると、友紀はおもむろに自分の髪を後ろに集めて、テーブル越しの俺に上目使いと言うなんとも恐ろしいテクを披露をしてきた。
「だめっ?」
ぐはっ!
俺の精神的ダメージにはしっかりと来た。
しかもあれだ。俺がポニーテール萌えだと知っていてやっているのだろう。
つまり黒髪の美少女がポニテ+上目使い+甘えた声だぞ?
最強じゃないか。ちなみに服装はいまだに変わっていない。
たぶん俺は絶対にこれには勝てないと思い、俺の口が動いた。
「しゃーない、ついていくよ」
「よっし!」
俺には若干ツンデレの素質があるらしい。
そしてこの安請け合いがこの後どうになるか、今はまだ知らなかった。