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第9話:恋人になったら、なったで、問題山積みでした

「――おはよう。梓」


「わっ、セレスティア様!? えっ、ちか、ちかっ!? 近いです!? 顔!!」


登校初日。

儀式戦を終えての初・公認カップル登校だったのに、

私の心臓はもう何度目かの限界突破を迎えていた。


「なにをそんなに驚いてるの。恋人同士なんだから、これくらい普通よ?」


「いや、普通じゃないです。

朝の校門でいきなり“額にキス”されるの、完全に“新婚のテンション”ですから!」


しかもそれを見ていたギャラリーが――


「「「きゃああああああ!!!」」」


女子生徒たちの黄色い悲鳴が、もはや爆発音レベルだった。


学園中に広まるうわさ。


《悪役令嬢セレスティア様、ついに恋人をゲット!?》

《相手は転生者!? 地味系女子が恋の覇者に!》

《ルーク様涙目》

《これが令嬢百合の最前線》

《実は王家認可の儀式バトルだったってマジ!?》


「うわああああああ……やばい……注目されすぎて校舎に入れない……」

私の陰キャスキルがHPを削られていく中、追い打ちをかけるように――


「おはよう、セレスティア。そして――梓」


ルークが目の前に現れた。


えっ、今!? このタイミング!?


「昨日は負けを認めた。だが、それで終わると思わないでくれ」

ルークはまっすぐ私を見て言った。


「僕の妹――“リシェル”が帰国した。

彼女はセレスティアのことを“姉のように慕っていた”んだ」


「妹……?」


「うん。そして、彼女はこう言ったよ。

“本当にその人がセレスティア様にふさわしいか、私が確かめます”とね」


次の瞬間、豪奢な馬車から降りてきたのは――


「はじめまして。月宮梓さん。あなたが、お姉様の“新しいお相手”なんですね?」


金髪の美少女、リシェル・アルトリウス。

その目に宿るのは、冷たいまでの静かな火。


「私、あなたのことを許していませんから」


ライバル登場で、波乱の予感が一気に加速する。



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