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かつて全裸になって散歩することが日課だった俺

作者: 愛賀綴

かつて全裸になって散歩することが日課だった俺だが、気がつけば服を着せられ、靴を履かされ、それが当たり前になってしまった。

しかし、正直に言おう。

俺に服はいらない。

靴も、本当はいらない。

夏の焼け付くアスファルトに素足は拷問でしかないから、灼熱の真っ昼間に外に出ることを断固拒否しまり、それでも出なければならないときだけ、しぶしぶと仕方なく靴は諦めて履くが……。


しかし、服は嫌だーーー!

暑いーーー!


俺には毛があるーーー!


「ポチ~、また日焼けしちゃうから着よう?」

「がるるるるるる」

「うん、うん、嫌なんだね~、そうだね~、でも日焼けして痒い痛いも嫌だよね~」

「がるるるるるる」

「ポ~チ~」


知っている、知っているぞ。

この顔は『びょぉーいん』とやらに連れて行かれるときの顔だ。

あそこは嫌だーーー!

痛いの嫌だーーー!


「はあ、仕方ないな」

「!?!!???」


抱っこ?

抱っこならいいよ。

なんだ、俺には服も靴もいらないとやっとわかってくれたか、はっはっは!


(数十分後)


「あー、また皮膚が炎症しちゃったか~」

「キャン! キャン! キャン! キャン!」

「そうなんです。気をつけていたんですが、庭の水撒きしていたらはしゃいで出てきてしまって、コレを着させようとはしたんですが嫌がってしまって」

「ギャーン! アオーン!」

「うーん、繰り返しちゃうねぇ。ポチは毛が短いのもあるけど炎症しやすいのは体質もあるのかなぁ」

「アオーン! アオーーーン!」

「うるさくて、すみません……」

「いいよいいよ。また薬を出すね。足で炎症部分を掻いたりしないように保護服着せたいけど……」


ジタバタジタバタ


「クアーーーー!」

「だめだねぇ。外したがると思うけど包帯かこの保護服を着せるのは頑張ってみて。まだ暑いし、日中は外に飛び出さないように気をつけて」

「はい、水撒きも夜にします」

「水がキラキラして楽しそうだったんだろうねぇ」

「よくなったら水浴びさせてやるから我慢しろよ?」

「キャオーーーン!」


(数日後)


かつて全裸になって散歩することが日課だった俺だが、流石に俺も学んだ。


「おっ! ポチ~、今日はコレ着たいのか」

「ワン!」

「日が落ちたら散歩に行こうな」

「くふんっくふんっ」

「水撒きも楽しみだな~、ポチ~」

「ワン!」

企画呼びかけ時『全ra』と記載されているのは、Twitter(X)上でのセンシティブ回避のためでした。今回作品をなろうに残しておこうと可否SECURE FOLDERつ修正した際は、作品タイトルと作品内では『ra』を漢字表記にしました。

企画名・企画呼びかけ用のタグは、万年青二三歳さん呼びかけ時のまま、『全ra』『#ra散歩』としています。

こう暑いと犬の散歩も大変ですよね……。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 全裸からの〜およーふく。 学びましたね。 うちの犬よりおりこう笑
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