だから空を見上げる
カナシミが空を覆ってしまったら
どんな晴れ模様でも灰色の鱗雲だ
涙さえも忘れてしまったならば
閉ざされた扉はずっと開かない
でも少しだけ
見上げて欲しいんだ
今日の空は優しく美しいこと
気付いて
きっとカナシミは君の心に憧れているよ
目を閉じれば隠された音が聴こえるはず
誰かを助けたい気持ち
心はいつもスーパーヒーローなこと
誰かの笑顔が見たい気持ち
心はいつも素直で落ち着きがないこと
そんなたわいもないこと
でも隠している
あの分厚い雲のように
本当のことを言うよ
キミの声ひとつで
世界は少し変わるかもしれないんだ
その変化がキミを強くも弱くもする
怖がっていちゃ何にも変わらない
でも世界は目まぐるしく変わるから
やがて時が砂時計のように擦り減って来て
キミの心を空っぽにするかもしれない
虚無の中でキミが
怯えないように
凍えないように
いろんな景色が
沢山の言葉の欠片が
キミをあたためるだろう
そんな場所へ向かうんだ
もし何も分からなくなったら
まずは深呼吸をして
空を
果てしなく続く空を見上げて欲しい
まるでキミの心のように
優しくって
激しくって
あめふらし
認めよう
その方が楽だ
深呼吸をして
今ここにキミがいる
心が在る
生きるんだ、という音
脳内で不屈のベルが鳴る
「負けるもんか」
胸の奥で熱く脈打つなら
その音に続け
大丈夫
キミの空はいつか笑うよ