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ジュンジ~コーポ仙田へ行く~③
ジュンジは再びコーポ仙田の階段まで戻ってくると、さびついた階段を見つめた。
どうか足もとが抜けませんように……と祈りつつ、一歩一歩を踏みしめ上り切った。
「はぁはぁ……ますは、203号室かな……」
二階には部屋が五つあるらしい。ドアは一列に並んでいるが、真ん中に立ってみるとやはり203号室だった。
「あれ、この部屋も? まぁいいか、聞いてみよう……」
この部屋の表札も手書きで仙田となっていた。ただ、筆跡は全く違うように見える。
もう迷っていることもできないので、ジュンジはまた小豆色のドアをノックした。
「すみませーん! 仙田さん、ご在宅でしょうか?」
中には何人かいるようで、ザワついているのがわかる。
「はーい、どちら様で?」
かわいらしい女性の声で返答があった。カチャッとすぐにドアは開けられる。
「あっ! あっ、すみません……あの私、荷物の配達で……えっ?」
なんと言ったらいいものか……しどろもどろになっているところへ、衝撃の姿が目に飛び込んできた。
「あら、荷物ですか?」
彼女は全身ピンクのタイツを着ているではないか! 特撮戦隊モノのピンク役であろうことはすぐにわかる。




